「実はこの年は勉強をあまりしていないです。最初の方は、今年はいけるという確信を持っていたんですが、急に夏くらいに『自分は高校を辞めているし、1次で通っても結局面接で弾かれるんじゃないか』とか『勉強しても落ちたら意味ないよな』と考えるようになってしまったんです。自分は13~17歳の時は楽しんでいたのに、今、人生の一番楽しい時期を何に使っているんだろうと考えてしまいました。
だから、それから3カ月くらいはひたすら本屋に行って立ち読みしたり川を眺めたりする生活をしていました。当時は高卒認定から医学部に合格するというような情報がネット上になかったので、自分が今やっていることはただ単に無謀な挑戦であって、時間の無駄なんじゃないかと考えてしまい、勉強に手がつきませんでした。その時期は同い年ぐらいの大学生とかとすれ違ったりして、自分の生活は情けないなと自信をなくしていましたね」
最終的には直前になって急に焦り出し、必死に勉強するも、センター試験は740/900点。前年よりは上がったものの、結局この年も不合格に終わります。
絶望のなか3年目に突入した前田さんですが、彼の中ではこの年で結果がどうなろうと終わらせるつもりでした。
これが無理だったら他の道を探そう
「これが無理だったら昔の仕事に戻るか、不動産の会社にいくか、他の道を探そうと思っていましたので、腹を括ってラスト1年に臨みました」
この年も東進衛星予備校に所属はしたものの、授業はほとんど取らずに自習室のような感じで使っていました。
「2年目をうまく使えなかったので、最後は逆にできること全部やって、ダメなら諦めようと思っていました。面接点が0でも受かるくらいの点数とって、これで落ちたら本当に資格ないんだなというような割り切り方ができたんです」
自習室にこもって勉強を続けた前田さんは、センター試験の模試でも安定して780点前後を確保し、B~A判定をコンスタントにキープ。共通テスト本番も805/900点を確保します。島根大学医学部に出願し、2次試験を無事突破し、蓋を開けてみれば上位で合格することができました。
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【人となるべく関わらなかった】
