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40代・50代で初めて発症するケースも つらすぎる《花粉症》…なりやすい体質、治療法、対策を「83歳医師」が解説! 

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鼻をかむ女性
花粉症は今や「国民病」といわれ、患者数は年々増加しています(写真:Ushico/PIXTA)
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治療で最も大事なのは、何が原因物質かをつかむことです。アレルギー性鼻炎の原因物質としてもっとも一般的なのは、家の中のほこり、とくに目にみえないダニ、スギ、ブタクサなどの花粉、カビの胞子などのアレルゲンです。これらのアレルゲンは単独感作よりも、多重感作例が増加しています。

たとえば、スギ・ヒノキ花粉症例患者の約60%はダニ、約40%はイネ科花粉、約30%はキク科花粉やカバノキ科花粉、約20%は動物皮屑への感作をしめします。

今年花粉症で悩んだ人に知ってほしい治療法

今年、すでにスギ花粉にやられてしまった人は、来年に向けた対策を考えておくことが重要です。

2月に入るとスギ花粉が本格的に飛び始める時期を迎えますが、その前から薬を服用する「初期療法」によって、症状が出るのを遅らせたり、軽くしたりすることができます。

環境省は1月末にシーズンの花粉予測を発表し、地域ごとの飛散開始時期を示しています。前年の夏の気候、とくに気温や降水量は花粉の飛散量に大きく影響するため、そうした情報も参考になります。

では、花粉症の本格シーズン直前には、どのような対策をすればよいのでしょうか。現在主流となっているのが、初期療法(季節前投与)です。花粉に繰り返しさらされることで、鼻の粘膜は次第に過敏になっていきます。そのため、花粉が本格的に飛び始める前に抗アレルギー薬を使い始めることで、症状の出始めを遅らせ、シーズン中の悪化を防ぐ効果が期待できます。

花粉症の治療は、「鼻アレルギー診療ガイドライン」に基づく標準的な方法が基本です。くしゃみや鼻水には抗ヒスタミン薬が広く使われており、現在は副作用が比較的少なく、眠気も出にくい第2世代の薬が主流となっています。

一方、鼻づまりが強い場合には別のタイプの薬が使われることもあり、症状に応じて治療を組み合わせていきます。炎症を抑えるためにステロイド薬が用いられることもありますが、局所に使う薬は少量で効果が得られるとされています。

また、薬の使い方も重要です。点鼻薬は「効かない」と感じて途中でやめてしまう人も少なくありませんが、定期的に使用することで鼻の粘膜が安定し、症状の改善につながります。

目のかゆみなどの症状がある場合は、アレルギー性結膜炎として点眼薬による治療が行われます。これも鼻の治療と同様に、花粉の飛散前から使い始めることで症状を軽減できるとされています。

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【広がりつつある体質改善の減感作療法】

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