中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の自動車関連事業が好調だ。最近発表した2025年の年次報告書によると、同社のスマートカー向けソリューション・ビジネスユニット(自動車BU)の売上高は450億2000万元(約1兆円)に達し、前年比72.1%増と急成長した。
8809億元という同社の全売上高に占める割合は小さいものの、事業別では最も高い成長率を記録した。ファーウェイと協業、提携関係にある自動車メーカー各社の販売も総じて好調で、激しい販売競争の中で「ファーウェイ頼み」の構図が鮮明になっている。
ファーウェイの自動車事業は主に2つの部分で構成される。1つは子会社の華為終端(ファーウェイ・デバイス)が主導する「鴻蒙智行(ハーモニー・インテリジェント・モビリティ)」で、5社の自動車メーカーと提携してそれぞれ独自のブランドを展開、EV(電気自動車)やPHV(プラグインン・ハイブリッド車)を開発している。各ブランド名には「界」の文字が含まれていることから、「五界」と呼ばれる。
もう一つは、25年に正式に独立事業として運営を開始した自動車BUで、自動車メーカーに対し、部品および包括的なインテリジェント・ソリューションを提供する。中国の大手自動車メーカーである長安汽車、広州汽車集団、東風汽車集団は、同事業部の主要パートナーだ。鴻蒙智行のパートナー企業も、ファーウェイ製部品の採用を進めており、これが自動車BUの売上高を押し上げる仕組みになっている。
「五界」ブランド、市場全体の伸びを上回る成長
25年、鴻蒙智行の「五界」は5ブランド合計で58万9000台を販売し、前年比32%増となった。EVとPHVがほとんどを占める中国の「新エネルギー車」販売は同、28%の伸びを記録したが、「五界」ブランドはそれを上回る高成長を記録したことになる。
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【ファーウェイの強さの源泉は?】
