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もしかすると、まだ完全には洗脳が解けていないのではないか——。遠藤まきさん(40代)の話を聞きながら、何度もそんな違和感を覚えた。
彼女はインタビューの中で、繰り返しこう言っていた。
「バカなことをしたとは思っています。でも、後悔はないんです」
その言葉を、最初はどう受け止めていいのか分からなかった。だが話を深く聞いていくうちに、彼女がそう言い切る理由が少しずつ見えてきた。
ありきたりな言い回しだが、まさに「事実は小説より奇なり」だったのである。
【この記事の前半】
→薬剤師が1800万円を失った「起業塾」への後悔「ネットワークビジネス」に洗脳された地獄の日々
「もっと早く稼げると思っていた」
起業塾という名のネットワークビジネスで、毎月25万円の活動費を捻出していた遠藤さん。
この金額は、いち薬剤師からすれば決して軽い負担ではない。
やがて自己資金だけでは回しきれなくなり、借り入れに踏み切った。
その決断の背景には、「このまま続ければ、もうすぐ稼げるようになるはず」という思い込みもあったという。
実は、ネットワークビジネスの世界では、消費者金融などから借り入れを行うケースは珍しくない。
そして多くの場合、返済が滞り、活動そのものが続かなくなる――それが、この世界でよく見られる結末だ。
つまり遠藤さんも、この時点で本来なら「終了のチャイム」が鳴っていたはずだった。
だが、そうはならなかった。
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