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子どもの習い事「才能がない、上達しない」と嘆く親が陥る誤解 スキル以上に将来役立つ"無形の財産"とは?

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子どもが習い事を継続することのメリット、挫折感を与えないやめ方について解説します(写真:Fast&Slow/PIXTA)
  • 瀧 靖之 東北大学加齢医学研究所教授、医師、医学博士
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楽器にしても、とりあえずやってみてもらってください。長く続けていれば、それだけ可能性が増えるということです。親としても、「続けることはすごいね」「それだけで才能だね」と、心からそう言えると思います。

挫折体験になることが一番の問題

では反対に、やめさせるタイミングは、どんなときなのでしょうか? やめさせないほうがいいというもう1つの理由は、「やめたことが挫折体験になる場合があるから」です。

挫折体験とは、「自分は〇〇ができなかった」という記憶が蓄積されてしまうことです。自己肯定感をなくしてしまう原因にもなるので、なるべくなら続けていったほうがいいかと思います。

しかしそもそも、なぜ子どもは「やめたい」と思うのでしょうか? 子どもが何かをやめたくなるのは、「おもしろくない、楽しくないから」です。たとえば、指導がスパルタすぎたり、できるようになったという感覚が得られなかったり、仲のいい友だちがいなかったり。そうした要因があるはずです。

いきなり難しいことをしたり、教本どおりに教えるのではなく、ハードルを下げて、楽しいと感じてもらえるところから始めてもらいましょう。また、「できることに気づいていない」ということもあるので、「五線譜読めるようになってるじゃん、すごいね!」というように、できるようになったことを認識してもらうというのも大事なことです。

「できている」「それでいい」ということがわかると、それだけで自己肯定感がわいてきます。自己肯定感を増やしてあげることで、熱は感じずとも、本人なりのペースで取り組んでくれるようになるでしょう。

ただ、それでもやめたいと言ったり、やめたそうにしていたりすることはあるでしょう。そのこと自体にネガティブな印象を持つ必要はありません。「なんで続けられないんだ」とか「自分でやりたいって言ったのに」とか、そのような表現は子どもの自己肯定感を奪ってしまいます。やめるならやめるで、まったく問題ないのです。

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【挫折体験になりづらいやめ方】

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