「あのとき、中止にしていれば」高校生ら8名死亡した那須雪崩事故で引率教員が"有罪"に…学校の安全管理に足りないもの
・雪崩との因果関係
弁護側:雪崩は自然現象であり、自然災害について刑事責任を問うことは困難である。
判決:雪崩の危険性のある斜面でラッセル訓練を実施したことそれ自体が雪崩遭遇の危険を高めた。
死亡との因果関係を認定し、最終的に判決は、業務上過失致死傷罪の成立を認め、3人の教員に禁錮2年の実刑判決を言い渡した。
生徒7名を含む8名が死亡した結果の重大性を重く評価し、被告人らに前科がないことなどを考慮しても実刑は免れないという判断である。
なぜ1人は「執行猶予」もなしなのか
控訴審判決:東京高等裁判所判決 2026(令和8)年3月4日
一審判決を不服とした教員側は控訴した。控訴審判決は、1名の教員に対しては禁錮2年の実刑判決が維持された。しかし、残る2名の教員に対しては、禁錮2年執行猶予5年へと量刑が変更されている。
控訴審判決は有罪判断を維持しつつ、各教員の役割や過失の程度をより個別に評価して量刑を修正した。
一審と同様、事故当時の降雪状況や積雪条件を踏まえれば、雪崩発生の危険を認識することは可能であり、訓練を中止するなどの措置を取るべきであったという判断である。
ただ控訴審判決は、教育活動の性格について配慮を示している。学校現場では、必ずしも十分な専門的知識を持つわけではない教員が危険を伴う活動を指導する場面が少なくないことを認めている。
しかし、そのような実態を踏まえても、本件では気象条件や積雪状況から危険性は明白であり、訓練を実施した教員等の判断は合理性を欠くと結論づけたのである。



















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