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キャリア・教育 #学校という身近な”異世界”の物語「知られざる教員のリアル」

教員が「雨漏りやトイレのドア修理、ペンキ塗り替え…さらには"隠しカメラ探し"」も、マルチタスクすぎる学校の異常事態

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中学校の教室
教員の労働力で何でも解決しようとする学校の現状とは…(写真:mits / PIXTA)

INDEX

人間誰しも、愚痴を聞いてほしいときもあれば、喜びを分かち合いたいときもある。それは学校の教員も同じだ。つらい経験に共感したり、笑い話にほっこりしたり、はたまた、成功体験をシェアしたり――、そんな学校現場の知られざる「リアル」をお届けしていく。
今回お話を聞いたのは、公立中学校に勤務する高田知恵(仮名)さん。教員歴20年を超えるベテランである彼女の「時間外在校等時間」は月平均80時間に達し、4月や5月の繁忙期には110時間を超えることもあるという。教育学部に進学した自らの娘に対しても「教員には絶対になってほしくない」と語る高田さんが直面している、崩壊寸前の現場の惨状とは。
【エピソード募集中】本連載「教員のリアル」では、学校現場の経験を語っていただける方を募集しております(記事は仮名、詳細は個別取材)。こちらのフォームからご記入ください。
プロフィール
投稿者:高田知恵さん(仮名)
年齢:40代
勤務先:公立中学校

終わりの見えないマルチタスクに疲弊する日々

「月平均80時間の時間外勤務」という数字は、過労死ラインに相当し、世間一般から見れば異常に映る。しかし、教育現場では決して特殊な例ではない。高田さんによれば、彼女の勤務する自治体でも、それだけの長時間労働が「ざらにある」のが現実だ。

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主にどのような業務でこれほどの時間がかかるのかという問いに対し、彼女は「数え切れないほどのマルチタスクを常に強いられているので、何が原因か一言では言い切れない」と、過酷な実態を吐露する。

「担任としての学級経営はもちろん、学年全体の生徒指導、若手教員や保護者の悩みを聞く窓口業務も担っています。さらに、複数学年の生徒の成績処理や行事の統括を行い、自治体の教育研究会の役職業務まであります。

定時は16時半ですが、部活動の地域展開が始まる以前は当然のように部活動の指導が続き、退勤は20時、21時が当たり前。大きな生徒指導案件が起きたときは、帰宅が日付を超えたこともありました」

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【教員が「トイレのドアの修理」まで担う異常事態】

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