東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #学校という身近な”異世界”の物語「知られざる教員のリアル」

校則違反バレても「ゴネたらOK」?"ゴネ得"を学ぶ生徒と我が子の嘘をかばう親に絶望…「教育の崩壊」を予感した教員の嘆き

8分で読める
先生がふてくされた生徒を指導する様子
生徒のメイクを指摘しても「落ちてなかっただけ」とゴネられる。嘆く教諭の話を聞いた(画像:pearlinheart / PIXTA)

INDEX

人間誰しも、愚痴を聞いてほしいときもあれば、喜びを分かち合いたいときもある。それは学校の教員も同じだ。つらい経験に共感したり、笑い話にほっこりしたり、はたまた、成功体験をシェアしたり――、そんな学校現場の知られざる「リアル」をお届けしていく。
今回お話を聞いたのは、私立中学校教員の坂本正雄さん(仮名)だ。教員として20年以上のキャリアを持つ坂本さんは最近、生徒指導で違和感を覚えることが増えた。明らかに校則違反をしている子に注意をしても、曖昧な決着にせざるを得ない状況にたびたび陥るためだ。
保護者の顔色を窺う管理職と、我が子がルール違反をしても認めない保護者を見て、「ゴネたらなんとかなる」を学ぶ生徒。“ゴネ得”を許す大人たちの構図に危機感を持つ現場の教員の声を聞いた。
【エピソード募集中】本連載「教員のリアル」では、学校現場の経験を語っていただける方を募集しております(記事は仮名、詳細は個別取材)。こちらのフォームからご記入ください。
プロフィール
投稿者:坂本正雄さん(仮名)
年齢:40代
勤務先:私立中学校

メイクへの注意に「落としきれなかっただけ」

「メイクをしているよね?」

学年主任を務める坂本正雄さんは女子生徒にそう語りかけた。坂本さんが務めるのは身だしなみなどの校則が比較的厳しい私立中学校だ。学年主任の坂本さんとしては、明らかにメイクをしている生徒を見逃すわけにはいかない。しかし、その女子生徒は首を振ってこう返した。

この連載はこちら

「今日はしていません。昨日は学校が休みだったのでメイクをしたけど、ちゃんと落ちてないのかもしれません。メイクを落としきれなかったのも校則違反になるんですか?」

女子生徒が見せた反応に、坂本さんは心の中で「またか」とため息をついた。ここ数年、校則違反を注意しても、こんな返しをしてくる生徒が増えた。

「思春期におしゃれをしたくなる気持ちは理解できます。そういう生徒は昔からいましたし。ただ、校則違反を指摘された後の生徒の反応が、私が教員になった20年前と変化したように感じるのです」

坂本さんが私立中学校の教員になったのは2000年代の初めのこと。当時は校則違反をした生徒に注意をすると、ほとんどが校則違反を素直に認めた。

次ページが続きます:
【「校則違反だというエビデンスを出せ!」の声】

2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象