83歳ベテラン医師が解説《いびき》の"危険なサイン" 放置すれば、思わぬ「健康リスク」につながることも

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いびきは、周りの人間の睡眠を妨げるだけでなく、自分自身の睡眠も妨げます。

睡眠には、からだを休めるレム睡眠と脳を休めるノンレム睡眠があります。後者は眠りの深さで4段階に分けられます。

普通の人は一晩にノンレムとレムの周期を約90分ごとに4、5回繰り返します。ですが、睡眠時無呼吸症候群の人はノンレムのレベル「3」や「4」という段階の深い眠りがほとんど現れません。呼吸が止まるたびに脳が「呼吸しなさい」と命令を出し、眠りが頻繁に中断されてしまい、浅い眠りにとどまるからです。

日本呼吸器学会のガイドラインによると、睡眠時無呼吸症候群はこのような睡眠呼吸障害がもっともよくみられる病気とされています。

この病気は、大きいいびきのほかに、睡眠中に「呼吸が苦しそうだ」「呼吸が止まっている」と第三者に指摘されたことがあったり、「起床時頭がスッキリしない、頭痛がする」「昼間我慢ができないほど眠くなる」といった傾向があったりします。日中の眠気は作業能率を下げるだけでなく、事故の引き金ともなります。

アメリカでは交通事故の一因として睡眠時無呼吸症候群が指摘され、「目覚めよ、アメリカ」という国家的な対策が進められているほどです。日本では運転免許の更新の際の質問票で、十分な睡眠時間をとっていても活動している最中に居眠りをすることが週に3回以上ある際には申告が必要となり、医師の診断書が必要となります。

たかがいびきかもしれませんが、いびきをかいているということは、このようなQOLを低下させたり、大きな事故を起こしたりしかねない睡眠時無呼吸症候群の可能性があるということなので、注意が必要です。

さらに、このいびきの問題は大人だけではありません。

子どもでもあるいびき

いびきで悩んでいるのは、成人が多いのですが、子どもがいびきで悩んでいることも少なくありません。子どもはアデノイドや扁桃腺肥大が原因の場合が多いです。

子どもは基本的には無呼吸になりにくく、無呼吸が1時間に1回あっただけでも睡眠時無呼吸症候群と診断されます。その場合は保護者の同意を得て扁桃摘出術で治療するほか、からだの成長により改善するのを待つこともあります。

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