メジャーに行くなら「鍛えるべきは野球だけではない」 MLB国際スカウトが指摘《いま"評価される"高校球児》の条件
今回の選抜高校野球大会でも、大屋さんはスタンドから「成長した後の姿」を予想しながら、新たな素材を発掘しようとしている。
そんな大屋さんは『メジャーで通用する選手の条件――スカウトは予言者であれ』(竹書房)を出版したばかりだ。28年間、日米の球界を見続けてきた蓄積が詰まった1冊である。
往年のスター選手だった長嶋茂雄氏、王貞治氏、江川卓氏などが、もしメジャーに挑戦していれば「活躍できた」と断言し、「MLBでプレーする姿を見てみたかった選手」として小笠原道大氏や糸井嘉男氏の名を挙げている。
メジャーに行くなら「学業から逃げないこと」
また、歴史やノウハウだけでなく、「将来、海を渡ってプレーしたい」と意気込む球児へのエールとしても読める。
大屋さん自身、10代の頃は英語がほとんどできず、アメリカでの留学時代、ホストマザーが幼児向けの教材を使って教えてくれたという。
「もし、将来アメリカで勝負したいと考えている選手がいるなら、私が伝えたいのはただ一点です。(中略)野球に打ち込むだけでなく、学業から逃げないこと。英語力はもちろん、大学進学にはTOEFLなどの明確な基準が課されます」
日本人選手と海外選手の体格差などもよく話題に挙がるが、「メジャーで通用する身体作り」は少年期から鍛えていくことができるのだと話す。
「成長期の身体作りで本当に問われるのは、『どれだけやったか』ではなく、『いつ、何を選んできたか』です。食事もトレーニングも、順番を間違えれば伸びしろは小さくなります。遠回りに見えても、身体の段階に合わせた選択を積み重ねていくことが、次のステージに進むための確かな準備になることを忘れないでください」
野茂英雄が海を渡って30年。大谷翔平選手やダルビッシュ有選手、山本由伸選手など、輝かしい活躍を見せる選手が数々誕生している。日本の球児にとってMLBへの挑戦は「夢」ではなく「目標」になった。
この間、大屋さんの審美眼は磨かれ、影響力は大きくなった。なぜなら、「MLBを目指すなら、ここを意識して頑張れ」と伝える言葉を、選手や指導者、保護者はより現実的に受け止めるようになったからだ。
29年目の球春、大屋さんはどんな逸材がスターになる未来を予言しているのだろうか。
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