「いつまでもスマホをやめない子」に親が"絶対言ってはいけない"言葉
この時期の子どもの脳内では、性質のまったく異なる2つのシステムが、それぞれ別々のスピードで発達しており、そのアンバランスさが行動の「ゆらぎ」を生み出しています。
2つのシステムが別々のスピードで発達する
まず、思春期の入り口(プレ思春期)において、感情、報酬、衝動を司る脳の奥深くに位置する「大脳辺縁系(特に扁桃体や側坐核)」が急激に活性化します。研究によれば、報酬探索の衝動は10代前半から急激に上昇し始め、10代半ばにピークを迎えます。
この時期の脳は、新しい刺激や社会的な報酬(友達からの承認、ゲームの勝利、SNSの「いいね」)に対して、大人よりもはるかに強烈な快楽反応(ドーパミン放出)を示すようになります。「楽しいこと」「ワクワクすること」に対する感度が異常に高まるのです。
いわば、行動へのモチベーションを生み出す「エンジン」が、フェラーリ並みの超高性能にアップグレードされる時期だといえます。これが、子どもたちがゲームや動画に没頭し、そこから抜け出せなくなる生物学的な理由の一つです。
一方で、その高性能なエンジンを制御し、「宿題をやらなきゃいけないから、ゲームは我慢しよう」と長期的な目標のために短期的な欲求を抑える「ブレーキ」の役割を果たすのが、脳の前側にある「前頭前野」です。
しかし、この領域の成熟は脳のなかで最も遅く、10代を通じてゆっくりと直線的にしか向上しないことが分かっています。完全に完成するのはなんと20代半ばになってからです。しかし逆にいうと、大脳辺縁系が引き起こす衝動のピークを越えたあとは徐々に「発達的ミスマッチ」は解消されていきます。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら