NTTドコモFOMA終了で3G完全停波、ガラケー依存の高齢者が直面するスマホ移行の壁と社会インフラの分断
消費者庁が総務省データを整理した資料でも、70代・80代世帯ではスマホの保有率が低い一方、スマホを除く従来型の携帯電話の保有率が5割を超えているとされる。3G停波の瞬間、多くの高齢者にとって「自分の電話」が突然使えなくなるという事態が、現実に起きていたのである。
高齢者のインターネット利用率に目を向けるとこのギャップはさらに浮き彫りになる。国民全体のインターネット利用率が8割を超える一方で、65歳以上は5割強、70~79歳では6割台後半、80歳以上では3~4割にとどまると各種統計は示してきた。
高齢者層にとってはいまだにガラケーのほうがなじみのあるデバイスであり、「電話と簡単なメールができれば十分」と考えるユーザーも多い。3G停波はその高齢者たちに否応なくスマホ時代への対応を迫る出来事でもあった。
スマホ移行を阻む「不安」と「慣れ」の壁
高齢者にガラケー人気が根強かった背景には「壊れるまで使う」傾向が強かったこともある。慣れ親しんだ携帯電話をあえて買い替える必然性が乏しく、一度手になじんだ端末を長年使い続けるスタイルが自然だったのだ。
また数字キーを押せば操作できるシンプルな10キー入力は身体に染みついた動作であり、画面を正確にタップしなくてはならないタッチパネル方式のスマホに乗り換えるのも不安が大きい。多くの高齢者にとってスマホへの移行は「便利になる」より「今までできていたことができなくなるかもしれない」という不安要素のほうが大きいのだ。
加えてガラケーを使っていても「今のままで困っていない」という実情がある。通話とメール、メッセージである程度のコミュニケーションが可能であり、モバイル決済が主流になりつつも普段の買い物は現金でもまだ問題はない。
さらにガラケーの料金プランがシンプルであるのに対し、スマホはいきなり「ギガ」などの言葉がでてきて、さらにセット割など理解しにくい内容もある。スマホ利用に際してアカウントを作り、さらにアプリやサービスごとにもログインが必要となる。「スマホはよくわからない」という不安感も、ガラケーを使い続けたくなる心理をいっそう強くしてきたのである。





















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