東京メトロ東西線「南砂町」大規模改良工事の全貌 ホームを2面3線に増設、混雑緩和はいつの日か?
しかし、車両対策や限界があるダイヤ改正では改善効果は限定的であり、東京メトロとしては抜本的な対策に乗り出すことになった。それは、ラッシュ時間帯での運行本数の大幅な拡大である。
ちなみに国土交通省の東京圏における主要区間の混雑率によると、2024年度の東西線の木場―門前仲町間は朝ラッシュ時(7:50~8:50)で150%の混雑率となっている。
2011年3月の東京メトロ・事業計画によると、東西線輸送力増強に伴うものとして「南砂町駅の線路とホームの増設」を行うとした。現在、快速が停車しない1面2線のホームに中線を追加し、ホームも2面に増設、3線化するというものだ。
この計画が実現すれば、同一方向の列車が交互に発着することが見込まれ、現在よりも柔軟な運転形態をとることが可能になる。列車遅延の防止やホーム上の安全性向上を図ることができるため、十分な停車時間を確保し、混雑緩和も図ることが可能であろう。
新たな工期は2031年度
2013年夏に着手し、当初は2018年以降、2020年度を目標に工事が進められていたようだが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により輸送人員が落ち込んできたことから計画を見合わせ、延期が発表されていた。さらに材料調達に伴う変更や、3番出入り口(3月供用再開予定)の早期再開に向けた工事競合に伴う影響もあり、2025年10月の発表では、2031年度の工事完了を目標に進めている。
毎日早朝から深夜帯まで電車が運行している既存の駅やトンネルを横に広げる工事は、想像もつかないほどの難しい工事だと思われる。なおかつ、この辺りは東京湾が近いこともあり、地盤が軟弱な上、幹線道路も南北を丸八通りが通り、近くを永代通りが交差している。南砂町駅の2面3線化については、新しいトンネルを使用中のトンネルに対して、包み込むように建設し、その上で駅前後の区間を含む約440mのトンネルを取り壊し、南側に広げるというものである。
文章では簡単に書けてしまうが、列車運行中に行うことやこの周辺特有の軟弱な地盤、トンネルの沈下・浮上現象など、難易度が非常に高い工事だということがうかがえる。





















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