ランチ759円「オリーブの丘」が格安イタリアン市場に走らせる激震、"絶対王者"サイゼリヤを猛追できる「ならでは」の理由

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マルチブランドでノウハウを共有する「オリーブの丘」は、変化への対応力という面で明確な優位性を持つ。価格と質で優位に立てるだけでなく、変化への対応力においても強さを発揮できることから、競争力の持続性は高い。

「オリーブの丘」が伸びる可能性は十分にある。しかし、それでもなお「サイゼリヤ」は強い。

「サイゼリヤ」に近いモデルとして挙げられるのが、日本マクドナルドホールディングスである。同社もまた単一業態を徹底的に磨き上げることで成長してきた企業だ。

サイゼリヤとマクドナルドに見る「単一業態の完成形」

「マクドナルド」は、朝、昼、カフェと時間帯ごとに提案を変えながら集客を行い、イートイン、テイクアウト、デリバリーにも対応することで、1店舗当たりの売り上げを最大化している。さらに、テクノロジーの活用やオペレーションの効率化を徹底的に追求することで、高い収益性を実現している。日本国内の外食売上高においても、25年は4位に位置している。

「サイゼリヤ」もまた同様に、単一業態を極限まで磨き上げることで成長してきた。その結果、日本の外食売上高においても上位に位置している。「朝サイゼ」の実施店舗も徐々に広がっており、「マクドナルド」と同様、時間帯ごとに需要を取り込みながら、全時間帯で安定した集客を目指している。

さらに、「マクドナルド」にはない強みとして、海外展開が挙げられる。「サイゼリヤ」は中国を中心にアジアでの展開を加速しており、25年8月期の決算では、中国を含むアジアでの営業利益が国内を上回った。

収益の柱はすでに海外へと広がりつつある。今後10年以内には中国で1000店舗規模への拡大を計画しているほか、25年5月にはベトナムのホーチミン市に初出店するなど、東南アジアへの展開も進む。

単一業態で磨き上げる「サイゼリヤ」と、マルチブランド戦略で展開する「オリーブの丘」。その戦いは、今後本格化していく。両者の競争は、外食産業の次の成長モデルそのものを占う試金石となる。

三輪 大輔 外食ビジネスアナリスト

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みわだいすけ / Daisuke Miwa

1982年生まれ、法政大学卒業。外食産業を専門に、企業戦略、DX、業界構造の分析と取材を行う。2019年7月より「月刊飲食店経営」副編集長。21年に著書『外食業DX』を出版。「ガイアの夜明け」「情報7daysニュースキャスター」などに出演。これまでにインタビューした経営者は外食関連だけでも500名近くに及ぶ。導入事例コンテンツの制作など、情報発信の戦略パートナーとしても活動。

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