高市政権の「食料品消費税ゼロ」政策の危険度 日本の国力衰退で危惧される今後の経済シナリオ
このような状況であっても、日本の株価だけは上昇し続けています。理由はシンプルで、海外展開している企業が海外で収益を上げているからです。逆に日本国内のみでビジネスを行う内需企業は、依然として厳しい状況に置かれています。
このようにドル換算で世界の指標と比較すると、日本の国力が大幅に落ち込んでいることがお分かりになると思います。人口減少と国力低下が進む中で、日本経済を辛うじて支えているのは財政赤字なのです。私たちは、この危うい現状を直視しなければなりません。
長期金利が3%になる日は遠くない
高市首相が掲げる17分野の成長戦略は、その多くがアメリカの後追いに過ぎず、日本独自の強みを生かせる産業が乏しいのが実情です。「2年間の食料品消費税ゼロ」という公約は、結局のところ実現を避けたほうが財政や社会保障の問題を考えても賢明です。
もし実現したら、とても危険です。26年夏までの意見集約を経て27年度予算での実現を目指すとしていますが、最終的には消費税減税なしに直接に「給付付き税額控除」で落ち着かせるほうがベターです。
高い人気を背景に積極財政を推し進める高市首相ですが、円安の進行や金利上昇などを無視した政策は、国民生活をさらに困窮させかねません。税収が増えても政府債務は膨らみ続けており、現在の低金利では海外投資家に国債を引き受けてもらうことも困難です。イラン情勢でまた補助金をばらまくこともあり、長期金利が3%を超える未来も近いのではないかと思います。
首相は、「財政規律を持たせる」「対名目GDP比での債務残高を抑える」と表明していますが、実効性は不透明です。市場はそれほど甘くありません。現在はイメージ戦略が奏功して国民から高い支持を受けていますが、真価が問われるのは具体的な政策が打ち出されるこれからです。
私たちの生活が豊かになるのか、日本経済が持続的に成長していくのか、冷静な視点で見極めていくことが肝要です。
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