「冒険する人が好きだ」話題の動画の裏側に2人のエンジニアによる「三菱らしさ」の伝承があった

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むろん、エンジニアリング面では再生可能エネルギー由来の液体燃料を使う内燃機関の開発や、プラグインハイブリッド車などでの技術的なフィードバックもあるだろう。

だが、それ以上に「三菱らしさ」そのものの伝承と、次世代の「三菱らしさ」を創出することが重要だ。三菱のモータースポーツを定常的に見てきた筆者は痛感する。

きっと三菱がふたりの動画を制作した理由がわかるだろう(写真:三菱自動車工業)

では、幸田さんから池田への「三菱らしさの伝承」は、うまくいきそうか?

昔は、先輩から「背中を見て覚えろ」といった伝承だったというが、そんな職人気質な対応は当然、していない。

そのうえで、幸田さんは「年代が違うので、(多少の話の相違は)びっくりしていません」と言い、対する池田さんは「レストア活動から話をしてきたので(現在の実務でコミュニケーションとしての)新しい驚きはありません。(それどころか)似ているところが根底にあります」とも言う。

さらに幸田さんは池田さんに対して「責任感が強く、突っ走ることもある。それにストップをかけてやらないと……と思うことも」という場面もあり「自分の若い頃を見ているようで」と笑う。

「強気の三菱」を待ち望む!

取材の最後、幸田さんに「池田さんが働いている姿を見て、先輩としてメッセージを」と振ってみた。するとこんな答えが返ってきた。

「頑張れよ!とは、あえて言いません。池田さんは常に頑張っています。頼もしい限りです。そして羨ましい。私が在籍している間は全身全霊で、スケートのチームパシュートのように後方からプッシュし続けるつもりです」

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そして池田さんには、「幸田さんの目を真正面から見て、後輩としての思いを」。

池田さんからの答えは、「おぼつかない部分ばかりですが、引き続き辛抱強くご指導お願いします」だった。

ふたりはそれぞれ、冒険が好きな人だ――。

インタビューを終えて、そう感じた。また、三菱という企業は、いまこそ社員全員が「冒険が好きだ」と言わなければならないと、強く思った。そんな強気の三菱の姿を、ユーザーは待ち望んでいるはずだ。

【写真】動画制作のメイキングと歴代のモータースポーツ参戦車両をもう一度見る(30枚)
桃田 健史 ジャーナリスト

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ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

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