「冒険する人が好きだ」話題の動画の裏側に2人のエンジニアによる「三菱らしさ」の伝承があった

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何事も最後まで諦めないという気持ちがチームを支え、そして勝利に導いてくれるのだ。

こうした三菱らしいチャレンジ精神が、名機「4G63」エンジンを積む、ランサーエボリューションというラリー車ベースとして進化する量産車を作り出し、多くのファンを魅了してきたのだ。また、パリダカで戦うパジェロにファンはロマンを感じたものである。

WRC参戦時の「ランサーエボリューション」(写真:三菱自動車工業)

そうした三菱本社直轄のワークスモータースポーツ活動は、しばらく行われていなかったため、若い世代にはランエボやパジェロの活躍を知らない人が少なくない。ランタボもランエボも、すでにネオクラシックカーの領域にある。

現在、三菱が活躍しているAXCRについては、国際格式競技ながら日本向けメディアでの情報発信も限定的であり、日本での一般的な知名度は決して高くない。

ホンダのF1、トヨタのWRCやル・マン24時間を含むWEC(世界耐久選手権)、そして日産のフォーミュラEなどと比べると、三菱のモータースポーツ活動は予算も人員も規模が小さい。

いまあえてモータースポーツの世界で戦う意味

さらに、自動車業界全体がいま、大きな変化の真っ只中にいる。

アメリカに代表される保護主義の台頭、中国のグローバル市場における政治的・技術的な影響力の拡大、そしてひとつのプロジェクトに数兆円レベルの初期投資を厭わない巨大IT企業たちの存在などが大きく影響し、日本自動車産業はいま、次の時代へ進む中で重大な岐路に立っている。

そんな時期に、投資に対する実効果を算出しづらいモータースポーツ活動に対し、投資家や一般ユーザーから賛否両論がある状況だ。

ふたりが登場する動画には、三菱が企業としていま大きく変わろうという思いが込められているように感じる(写真:三菱自動車工業)

そうした中で三菱はいま、あえてモータースポーツの世界で戦う姿勢を貫いている。

企業として、現在の経営状態の中で、経営陣が自社の身の丈を十分に理解したうえで、そして「三菱らしさ」を際立たせるベストなアイテムとして、AXCRで戦い続けている。

だからこそ、三菱がこれまで培ってきたエンジン開発の知見(企業資産)を次の世代にいま、伝えなければならない。

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