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未曾有の感染症が村を襲う…京都で奔走した「幕末の医者たち」描く熱き物語 映画『幕末ヒポクラテスたち』の凄さ

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この映画が生まれた背景には、1872年に創設され、2022年に創立150周年を迎えた京都府立医科大学の歴史がある。

明治に入った時に、市民の間から、京都に西洋医学の病院を設立したいという要望が寄せられるようになったが、首都が東京へ移った余波もあり、それは叶わなかった。そこで市民は、お寺や、花街を支える旦那衆や町衆など他職種の人々から寄付を集め、京都東山にある青蓮院の境内に「京都療病院」という病院を建てた。

日本の多くの医大は、まず大学などの教育施設があって、その研修の場としての付属病院という位置付けでの考え方をするところが多いが、京都府立医科大学の場合は、まず市民のための病院が先にあり、その後に、病院の人材育成の場としての大学、という位置付けで考えられている。

まさに地域社会の医療を反映した成り立ちであり、そうした地域医療を守ろうと尽力した医師たちのルーツが本作の強固なテーマとして貫かれている。

「人生は短く、医術の道は長い」

村人からの信頼も厚い太吉。その評判を聞きつけ、多くの人たちが彼を頼った(写真:©「幕末ヒポクラテスたち」製作委員会)

なお、タイトルにある「ヒポクラテス」とは、西洋医学の祖とされる古代ギリシャの医師の名前で、「人生は短く、医術の道は長い」という格言でも知られる人物だ。

幕末の医師たちがひとりひとりの命と向き合ってきたように、現代の医療もそうした過去の積み重ねの上に成り立っている。そしてそれは、医学に対する思い、京都に対する思い、そして映画に対する思いなど、さまざまな歴史が交錯し、積み重ねてきた結果として、スクリーンに結実している。

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