【10月から対策が義務化】カスハラなのか? クレームなのか? チャートで見分ける「3つの境界線」
クレームの発生した問題の程度と比べて、顧客の要求が過度なものとは言えない、かつ、不可能でもない場合には、基準3『手段』を検討することになります。
また、たとえば、「納得するまで説明しろ」「誠意を見せろ」などと言われた場合、具体的にどう対応すべきかわからないため、要求が過度とは言い切れません。
このように、顧客の要求が過度かどうか不明な場合にも、基準3『手段』を検討することになります。
従業員の就業環境を害しているか、否か
■基準3:顧客の「手段」が相当なものと言えるか?
企業側に落ち度がある等の場合でも、要求を実現するために、「暴力を振るう」「『殺すぞ』と脅す」「店に長時間居座る」といった場合は、手段が社会通念上相当とは言えず、カスハラに該当します。
それでは、手段が社会通念上相当でないとは、いかなる場合を言うのでしょうか。
次の①から⑩の場合は、たとえ要求内容が穏当なものであったとしても、手段が社会通念上相当と言えないことから、いずれもカスハラに当たります。
また、これらの場合は従業員の就業環境を害することが明らかなので、顧客が企業の説明に納得し、後にクレームを取り下げた場合であっても、カスハラに該当することは変わりません。
②カウンターや看板をたたく・蹴るなど、設備・備品に対する攻撃を行なう場合
③暴言、脅迫、威圧的な言動を行う場合(電話、メール、FAX、SNSを介する場合を含む)
④セクハラに該当する場合
⑤退去せずに居続ける、従業員を個室等に閉じ込める場合
⑥執拗な言動をとる場合(同じ内容の苦情を一定時間以上繰り返す場合等。電話、メール等も含む)
⑦従業員のプライバシーを侵害する場合(従業員の住所、携帯番号などの個人情報を聞き出す行為や付きまとい等)
⑧謝罪の要求を何度も繰り返す場合
⑨土下座を要求する場合
⑩苦情処理担当を伝えたのに「上司を出せ」と言う場合
カスハラと正当なクレームを区別するための「報告書」等については、図表2を参考にしてください。
コンプライアンス系の法律事務所に所属した後、2012年に能勢総合法律事務所を設立。「カスハラドットコム」運営者。カスハラという言葉がない時代から対応に従事。カスハラ対策の基本方針策定から、現場での運用までの実務をカバーできる数少ない専門弁護士。著書に『「度が過ぎたクレーム」から従業員を守る カスハラ対策の基本と実践』(日本実業出版社刊)。
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