日本と大違い、中東「ドーハ」鉄道システムの全貌 カタールの首都走る日本製メトロと先進的トラム 

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縮小

おそらくメトロやトラムの建設費用に対して、運賃が格安なので、何年先に黒字になる予定なのかわからないが、オイルマネーで潤う国なので、先行投資として交通インフラを充実させ、都市の価値を高め、いい循環へ持って行こうというのだろう。

対照的に日本はバスだけでなく、運転士不足から鉄道が減便、長崎では路面電車の1系統が運休となるなど、全体的に縮小の方向を余儀なくされている。日本にとっては深刻な問題だが、世界全体から見るとローカルな事情といわざるを得ないのも事実である。カタールの都市交通を利用していると、日本も世界各国のさまざまな施策などを参考にし、これからの公共交通を考えていく姿勢も必要と感じた。

路線バスはほぼ中国製

こんなドーハの公共交通であるが、路線バスは主要地を循環する観光バスを除くとほぼ中国製充電式電気車両である。バスターミナルでは充電するバスの光景が見られる。

バスターミナルにはバスの充電設備がある(筆者撮影)

日本では大阪・関西万博用に導入の、中身がほぼ中国製という日本製充電式電気車両が粗悪品だったと問題になっているが、それは日本側の導入経緯がお粗末だった話で、中国の充電式車両は世界で定評があり、ヨーロッパ各国でも採用されている。

鉄道の建設を日本が行い、バスは安価であろう中国製。バスは気に入らなければドイツ製などへ更新することは容易だが、駅や高架はそう簡単に取り換えられない。そういう意味でカタールは賢い選択をしたように感じる。

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谷川 一巳 交通ライター

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たにがわ ひとみ / Hitomi Tanigawa

1958年横浜市生まれ。日本大学卒業。旅行会社勤務を経てフリーライターに。雑誌、書籍で世界の公共交通機関や旅行に関して執筆する。国鉄時代に日本の私鉄を含む鉄道すべてに乗車。また、利用した海外の鉄道は40カ国以上の路線に及ぶ。おもな著書に『割引切符でめぐるローカル線の旅』『鉄道で楽しむアジアの旅』『ニッポン 鉄道の旅68選』(以上、平凡社新書)などがある。

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