日本と大違い、中東「ドーハ」鉄道システムの全貌 カタールの首都走る日本製メトロと先進的トラム
ムシェイレブトラムは中心街を運行する。ムシェイレブは3路線あるメトロがすべて交差、東京でいえば大手町のようなところだ。ムシェイレブトラムは1周が約2kmの環状運転。単線で、反時計回りの巡回路線、運賃無料である。進行方向が決まっているので運転席は片側にしかなく、反対側は展望席になっている。この路線も架線がなく、アメリカ製の水素電池車両を使い、最高時速20kmで運転する。
トラム3路線は日本では見られない架線のないタイプで、さながら最新トラムの見本市である。エネルギーに困ることがないであろう資源大国が、環境にやさしい動力源を実用化している。架線がないのは景観にとってプラスのはずだが、日本はそもそも電信柱の地中化すら進んでおらず、景観への配慮も着目してほしいものである。
運賃が格安な理由
メトロ3路線とトラム3路線が主要地、観光スポット、大型ショッピングモール、マリーナ地区、リゾートがあるカタラ地区、空港などをうまくカバーしているのでタクシーやライドシェアを利用する必要はなかった。カナートカルティエというイタリアのヴェネチアを模した地区へはバスを利用する必要があるが、メトロリンクというメトロと接続するバスがある。これらの交通機関の1日券が日本円で300円以下というのはうれしい。
利用者の多くはカタールで働く外国人である。カタールに住むカタール人の割合は約10%に過ぎず、カタールは車社会である。メトロ開業から約6年、公共交通機関を利用するのは人口の90%を占める外国人労働者で、多くはインド、ネパール、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ人で占められる。駅のスタッフもインド系の人が大勢を占めていた。
運賃が格安なのは、こういった海外からの労働者に合わせたものなのかもしれない。現地の人や観光客用のレストランは日本より高額だが、インド系の庶民の食堂は日本よりかなり格安だった。すぐ近くのアラブ首長国連邦ドバイは「世界中の富裕層が集まる」といわれ、物価が高そうに思えるが、人口の90%が海外からの労働者なので、意外と庶民の店は物価が安い。





















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