日本と大違い、中東「ドーハ」鉄道システムの全貌 カタールの首都走る日本製メトロと先進的トラム 

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カタールはアラビア半島の大半を占めるサウジアラビアからちょこんと突き出た部分、面積は東京、埼玉、千葉を合わせたくらいの小国で、国土のほとんどは砂漠である。そんな砂漠の中のオアシスのような都市が首都ドーハだ。

石油のほか天然ガスで潤うが、すぐそばのアラブ首長国連邦同様、資源はいずれ枯渇するということから、観光、金融、航空などに力を入れ、衛星テレビ局アルジャジーラで知られる。

2019年開業、日本製のメトロ

ドーハでは2019年、メトロがカタール初の鉄道として開業した。2022年のFIFAワールドカップに間に合わせるべく3路線が開業、最も基幹となるレッドラインの北の終点ルサイルが、FIFAワールドカップ決勝戦が行われた競技場のあるところだ。

信号システムはフランス製ながら、日本が建設、車両も日本製である(近畿車両)。標準軌の第三軌条方式、概ね地下区間、郊外では高架となる。全駅ホームドア完備、無人運転である。

3路線はレッドライン、グリーンライン、ゴールドラインと名付けられているが、車両は同じでラインカラーは施されていない。レッドラインのみ南側で2方向に分かれ、一方の終点はハマド国際空港、空港アクセス鉄道も兼ねている。市内中心部から空港まで所要時間15分程と便利である。将来的にはもう1路線計画中だ。

運転時間は日本とほぼ同じだが、イスラムの休日にあたる金曜日は要注意で、メトロは9時以前、後述するトラムに至っては、14時以前は運休となる。

3両編成、2両は普通車に相当するスタンダード、1両は半室が「ゴールドクラブ」という1等室、残り半室がファミリー向けになっていて、ファミリー室は子供連れの他、女性専用車的に利用されていた。ファミリー室はセミクロスシート、その他はロングシートで、両端の先頭車展望席は前を向いたクロスシートである。無人運転なので運転台はない。3両編成と短いが、ホームは6両編成の長さがあり、混雑時は2本連結した6両編成での運転もあるようだ。

「ゴールドクラブ」という1等室は豪華なロングシート(筆者撮影)

運賃は1回利用が90分以内で2カタールリヤル(100円弱:実際にクレジットカードから引き落とされた額、以下同)、筆者は2026年1月に7日間滞在し、毎日1日券を利用、スタンダード6カタールリヤル(268円)、1日だけは「ゴールドクラブ」30カタールリヤル(1352円)を利用した。「ゴールドクラブ」でもそれほど高くないが、スタンダードが格安なので、「ゴールドクラブ」はいつもガラガラであった。「ゴールドクラブ」はスタンダードの5倍の運賃だが、スタンダードでも通勤時間帯以外は楽に座れる。

この料金でハマド国際空港もカバーしているので、世界でも最も格安な空港アクセス鉄道ではないかと思う。切符は後述するトラムにも有効なので、公共交通はかなり格安だ。

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