「失敗した自分」に耐えられない新人
「申し訳ありません。自分にはこの仕事が向いていないと思うので、辞めさせていただきます」
20代前半の男性Aさんは、入社わずか3日目でIT企業に辞意を伝えた。Aさんはいわゆる「高学歴」で、真面目そのもの。IT未経験ながら「これからはエンジニアの時代だ」と一念発起して就職活動に励み、猛烈な予習をして入社後の研修に臨んだ「やる気満々の新人」だった。
しかし、研修3日目、彼に訪れたのは「課題の進捗が、同期よりも1〜2時間遅れた」という、傍から見れば些細なつまずき。周囲の講師や同期は、誰も彼を責めていない。だが、Aさんはそれを”失敗”と捉え、「あんなに予習したのに研修についていけなかった。自分には向いていないんだ」と思い込んだ結果、誰にも相談せず、会社から姿を消してしまった。
筆者はウズウズカレッジという会社で、IT分野の採用支援や育成研修を行っており、これまで20代を中心としたキャリア相談や就業サポートに2000件以上携わってきた。Aさんはその1人だが、「失敗しないように」と自分を追い込みすぎた結果、「失敗そのもの」ではなく「失敗した自分」に耐えられなくなり、キャリアそのものを放棄してしまった。





















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