事実、こうした短期離職の事例は枚挙にいとまがない。せっかく入社したのにすぐ辞めてしまったと相談に来るケースは、ほとんどがAさんのような「ちょっとした失敗→適性がないと判断」というプロセスを辿っている。
UZUZホールディングスが2025年11月~26年1月に実施した「Z世代における社会人基礎力に関する意識調査」(有効回答数400人)でも、「社会人のスタート時に教えてほしかった『社会人基礎力』」に関する質問に対し、もっとも多かった回答は「失敗の影響を最小限にしつつ、次の機会につなげるための『失敗対処スキル』」だった。これも「失敗すること」への不安の大きさの表れだろう。
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深刻な人材不足に直面している企業側にとっては、こうしたZ世代の反応はまさに死活問題だ。人事関係者から「Z世代は相談もしてくれない。どうしていいか分からない」という悲鳴のような相談を受けることも倍増している。
「根性が足りない」という精神論は、とうに時代遅れであることは周知の事実だろう。では、企業はどうすれば彼らを生き生きと働く「人財」として育てていけるのか。
筆者が法人研修で伝える「解決策」はたった2つ。失敗に対する「認識」と失敗をリカバリーするための「お作法」を具体的に教えることだ。
「失敗ゼロ」を目指すと起こる「不都合な事実」
そもそも、「失敗すること」への認識や対処法については、Z世代の新人をマネジメントしている上長たちも「教わった経験」がない。日本の企業は長年「見て学べ」という慣習があり、少し前までは「それができないなら辞めてどっか行け」という乱暴な社風だったところも、きっと少なくないはずだ。
人手不足が急速に深刻化したことで「辞められちゃ困る」と慌てて対応を変え始めたものの、「教える側も教わった経験がないから、教え方が分からない」と混乱しているのが上長たちの本音だろう。
そこでまずやってほしいのが「失敗すること」に対する認識を変えることだ。取っ掛かりとして「失敗をなくす(ゼロにする)」ことを目指した場合、何が起こり得るか考えてみよう。





















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