病床稼働率は88.1%なのに巨額赤字…「正しい医療」するほど赤字膨らむ異常事態 各病院の努力が反映される「機能評価係数Ⅱ」ランキング

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この病気のこの治療に1日いくら払うという、包括払い制度を適用する点が出来高払いとの最大の違いだ。欧米の包括払いは、「この病気のこの治療で完治するまでにいくら」という払い方のため、欧米型に比べると日本版DPCは1日単位で払う分、出来高制的な要素を残している。

診療報酬点数は評価が高い医療機関ほど高く設定される。治癒率が高く入院期間が短いなど、パフォーマンスが高い病院には病床の回転率を上げるとそれだけ診療報酬点数が上がるというインセンティブが働く。それが厚労省が描いたストーリーで、制度発足から20年以上が経過した現在では、2024年6月1日時点で1786病院、48万床がDPCに参加しており、これは対象となる急性期一般入院基本料等に該当する病床数の85%にあたる。

各病院の努力が反映される「機能評価係数Ⅱ」

DPC制度への参加を表明した病院は、ありとあらゆる角度から評点付けされる。各参加病院の評価は、①基礎係数、②機能評価係数Ⅰ、③機能評価係数Ⅱ、④救急補正係数の4つの係数を合算して算出される。

このうち最もウエイトが高いのが①で、大学病院本院群、特定病院群、標準病院群の3つの分類ごとに決まっているので、参加病院はどの病院群に分類されるかで適用される点数が大きく変わる。最高水準の医療を提供していると定義づけられている大学病院本院群は、大学病院の本院なら自動的に指定されるが、それ以外の病院は、その大学病院に準ずる医療機能を有する特定病院群か、それ以外の標準病院群かのいずれかに指定される。

指定は2年に1度の診療報酬改訂の都度見直され、指定後にその病院が合併したり退出したりがあり、2025年6月1日時点の大学病院本院群は82、特定病院群は178、標準病院群は1562。特定病院群に指定されるハードルは極めて高い。

次ページ8年連続DPC特定病院群指定でも赤字
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事