デジタル・AI社会で変わる小売業の未来地図 英オックスフォードの世界的権威が説く小売業の革新的取り組み

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では、小売業において、変革を成功させる企業に必要なものとは何でしょうか。成功企業に見られる5つの特徴についてご紹介します。

成功する企業の5つの特徴

1つ目は、「顧客中心設計」です。消費者を取り巻く環境の変化や価値観の変化の速度が増す中、また、購買行動が非線形となり複雑化・多様化していく中、いかに顧客理解を深化しその変化を捉え続け、CX全体設計を永続的に変化対応し続けられるかが重要となります。

今日時点で、消費者へ受け入れられており、利用者(購入者)数が多い商品やサービスであっても、明日以降の消費者が同じ反応を示すかは不透明であるからです。明日には、もっと良い商品・サービスが競合他社から生まれるかもしれないですし、利用者(購入者)の価値観や生活スタイルが変化することで、受け入れられなくなるかもしれません。

2つ目は、「テクノロジーに対する高いリテラシー」です。近年、ムーアの法則を越えるスピードで技術進化が遂げられており、数年前の常識(制約や実現性)が破壊される事態となっている中、「最新テクノロジーを駆使できるか」ということがビジネス上の成否を分けるほど重要性が増しています。

これまでビジネス上の制約となっており、その実現やスケールの阻害要因となっていた事柄がテクノロジーによって、解決できる可能性があります。近年でいえば、生成AIの活用度でビジネスの覇者が決まる可能性まででてきています。

3つ目は、「データ駆動の意思決定」です。収集・活用できるデータが爆発的に増加している中、データドリブン経営は必須事項と位置付けられています。小売業のあらゆるバリューチェーンや業務プロセスで、データ駆動の意思決定を徹底していけるかが競争力の源泉となります。

例えば、出店場所の商圏分析において、その場所の人流データ(時間帯・曜日別、客層別人流量)やその商圏のニーズデータ(価値観、趣味嗜好の傾向)を活用して出店判断・売り場づくりをする企業と、旧来型の商圏分析にとどまった企業では、出店判断・売り場づくり精度が異なります。

また、品揃え・発注に、より多くのデータをパラメータとしたAIを導入した企業と、担当者の経験と勘に頼った企業とでは、機会ロスや廃棄ロスに差が生まれ、売上・営業利益に大きな差が生まれることは言うまでもありません。

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