2日の衆院予算委では、共産党の田村智子委員長が「先制攻撃は国連憲章や国際法に違反する可能性があり、米国とイスラエルに攻撃中止を求めるべきだ」と追及。これに対し、高市首相は「これが自衛のための措置なのかどうかも含めて、詳細な情報を持ち合わせているわけではない。わが国としてその法的評価をすることは差し控える」と、“逃げの答弁”に終始した。
「強固な日米同盟を確認するための日米首脳会談だけに、トランプ批判などできるはずがない」(外務省幹部)からだ。
その一方で、日本国内へのエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖状態が続き、アメリカ側が自衛隊の機雷掃海(除去)での派遣を求めてきた場合、「どう対応するかは極めて難しい問題」(同)となる。
政府は2015年の安全保障関連法制定時、機雷敷設に伴う同海峡の封鎖を「存立危機事態」の想定例として繰り返し引用。集団的自衛権を行使して自衛隊が機雷掃海(除去)することがありえるとしていた。
したがって、「今後、アメリカ・イスラエルとイランの軍事衝突が泥沼化し経済的な混乱が生じれば、事態認定の是非が再び議論となる可能性が大きい」(官邸筋)とみる向きが多い。
日米首脳会談が「政権の前途」を左右する可能性
存立危機事態は、安倍晋三政権下で15年に成立した安全保障関連法で新設された。密接な関係にある他国が武力攻撃を受けたことで日本の存立が脅かされ、国民の生命や自由が根底から覆る危険が生じた状態を指す。
高市首相は昨年11月の国会答弁で、台湾有事で台湾とフィリピンの間のバシー海峡が封鎖された場合、「武力行使を伴う封鎖」であれば「存立危機事態になりうる」と述べた経緯もある。日米首脳会談でトランプ大統領から海上自衛隊による掃海を求められた場合、対応に窮する展開も想定される。19日の日米首脳会談は高市首相にとって「地雷原に足を踏み入れる会談」にもなりかねない。
元東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は5日、自身のX(旧ツイッター)に「なぜ高市首相は、アメリカやイスラエルのイラン攻撃を国際法違反と批判しないのか。ヨーロッパ主要国は、きちんと批判しているのに、(高市首相は)日米首脳会談を前にして沈黙を守っている。西側の中で、イランと最も緊密な日本が、その外交力を発揮しないのは残念だ」と指摘した。
自民党内でも「今回の訪米は、高市首相にとって政権の前途を左右しかねない“正念場”となる」(長老)との見方も広がる。
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