「発達相談を受けてみては?」——担任の言葉に戸惑う親へ児童精神科医が忠告、「普通の子」願うのは過剰期待
それよりも、この子のすてきな個性をていねいに伸ばすことを重視してほしいと、わたしは思います。「普通に育ててきた」とおっしゃいますが、このような子は、普通よりも少し多めに手をかけてあげるのがいいのです。
図鑑を見ることが好きなんですね。花や植物に興味があるのであれば、植物園に連れていってあげたり、いっしょに植物を育ててみたりしてはいかがでしょうか。
下のお子さんがいらっしゃるようですが、ときには上の子と2人だけの時間をつくってください。大好きなお母さんと大好きな世界を楽しむことができれば、ますますその世界を好きになると思います。学校でも、植物や生き物を育てる係や委員があれば、やらせてもらえるよう、先生にお願いしてみるといいでしょう。
狭く深い世界をもてる子の強み
発達障害の傾向のある子は、非常に狭くて深い世界にのめり込む、という傾向があります。これは、本当にすばらしい個性だと思います。大人になれば誰でも、狭くて深い世界で専門性を磨いていくものです。将来を考えると、狭く深い世界をもてることが大事なのです。
でも親は、「広く浅くなんでもできて、さらにその中で1つか2つ、ものすごく得意なものがあればいい」と願いがちです。親にはそういう身勝手な面があるのですね。でも、このお母さんはわが子の狭く深い世界を理解して、応援しているのですからたいしたものです。
「発達障害ではないか」と言われると、親は「なんとか普通の子のようにしたい」とあせってしまうことが多いと感じます。でもそれは「あなたはあなたのままではダメなのだ」と、わが子を否定することにつながります。
普通の子じゃなくてよかった、と思ってください。狭く深い「自分の世界」をもてる子であることを誇りに思ってください。
そして折にふれ、「お母さんは、バカという言葉は好きじゃないな」「授業中に大声でおしゃべりすると、先生や友だちが困るんだって」と、やさしく穏やかに繰り返し伝えていってください。それで十分ではないかと思います。
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