「大切なのは、生まれじゃないの。心なの」 名店の味を継承…武蔵小山《人気焼肉屋》の"意外な誕生秘話" バングラデシュ出身店主の半生とは

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来日して初めて働いたカレー屋さんの時と同じく、バブさんはお客さんに積極的に話しかけた。そうしてお客さんとの距離を縮めることで、「バブさんに会いたい」というファンを作ってきたのだ。

その1人が、冒頭で紹介した女性だろう。もともと近所に住んでいて、神奈川県に引っ越した後も定期的に通ってくるお客さんもいるという。

「カレー屋のオーナーさん、いつも言ってたね。あなたみたいな人なかなかいないって。ほかの人にも、『あなたがお店にいたら、どこのお店も赤字はならない』と言われました」

バブさん
接客を何よりも大切にするバブさん(写真:筆者撮影)

売り上げを伸ばすための工夫

もちろん、ただお客さんと仲良くしているだけではない。小さな店舗で少しでも利益を伸ばすための工夫を凝らしてきた。

例えば、ランチ営業をしていない焼肉店の多くは17時前後に開店するなか、「ホルモン焼肉ばぶ」は15時に開店する。一般的な焼肉店が仕込みをしている15時から17時の時間帯にも店を開けておくことで、少しでも売り上げを伸ばそうという意図だ。

「この時間は混まないから、スタッフ1人で仕込みをしながらでも接客できるでしょう。お客さんが1人、2人来たら、すぐ1万円ぐらいの売り上げになるからね」

万が一、早い時間帯に大勢のお客さんが来ても問題ない。1階、2階にカメラがあり、バブさんのスマホで確認できるようにしてあるのだ。スタッフから連絡がきたり、カメラを見て混雑してきたことがわかったら、すぐ近くにある自宅から自転車で駆けつける。

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