「大切なのは、生まれじゃないの。心なの」 名店の味を継承…武蔵小山《人気焼肉屋》の"意外な誕生秘話" バングラデシュ出身店主の半生とは

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1階のカウンター10席、2階の座敷15席と決して広くない「ホルモン焼肉ばぶ」だが、多い時には1日約70人のお客さんが訪れる人気店で、取材の日も18名の予約が入っていると言っていた。

「売り上げは、お店を開いた時にこれぐらいになればいいかなと思っていた予想の倍ぐらい。千葉とか神奈川から来てくれるお客さんもいます。うちのお客さんはみんな優しい」

筋トレで鍛え上げたいかつい体をしながら、口調は穏やかで話好き。「日本で一番好きな食べ物は焼肉」というバブさんは、いかにして焼肉ドリームを叶えたのだろうか?

バブさん
穏やかで話し好きなバブさん(写真:筆者撮影)
座敷
店内の様子(写真:筆者撮影)

父親の手伝いをきっかけに興味を持った商売

バブさんは、バングラデシュの首都ダッカのすぐ南に位置するムンシゴンジ県で、6人きょうだいの末っ子として生まれた。父親は靴店を営んでいて、繁盛していたという。

「お父さんは真面目ですごく優しくて、町の有名人でした。だから、口コミでたくさんお客さんが来ました」

バブさんの母親もまた人格者で、いつもご飯を多めに作っては近所の生活が苦しい人たちに分けていたそうだ。

サッカーやクリケットが好きで、外で遊んでばかりいた少年は、教育熱心だった両親に「勉強しなさい」とよく怒られた。そのせいで勉強が「世界で一番嫌い」になった一方で、商売には早くから興味を持っていた。

13歳になると父親の靴店を手伝うようになり、1人で店番を任されることもあった。バブさんが店頭に立つと靴がよく売れて、それが楽しかったこともあり、「いつか商売をしたい」と思うようになったと振り返る。

バブさん
2階の座敷席で取材に応じたバブさん(写真:筆者撮影)
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