心療内科学会専門医が徹底解説! 謎の痛みやかゆみ、息苦しさが続く《心身症》を改善する方法とは

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もしネガティブな感情があふれ出てきても、ありのままに書くことが重要です。

書くことで、心の奥に密かにわだかまっていた思いを解放することができ、少しずつ気持ちが浄化されていくのを感じるはずです。

さらに過去を掘り下げていく

<STEP3 自分の親やきょうだいのことを思い出してみよう>

過去のことをあれこれ思い出していく中で、家族のエピソードが出てきた人も多いと思います。

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ステップ3では、「親」「きょうだい」など家族にフォーカスして書いてください。

家族の風貌や性格、家族の印象的な言動、自分と家族との関係性など、ひとりひとりのことを思い浮かべて、家族に対する自分自身の率直な思いを言葉にしてみましょう。

また、幼少期から、小学校を卒業するころまでのできごとや、その時に感じた自分の気持ちをじっくり思い出して、時系列を気にせず書き出してください。

「特別なことは何もなかった」

という人は、じつは何かあったことが多いものです。

子どものころにタイムスリップするような気持ちで、今一度、家族との記憶の世界を旅してみてください。

家族にしてもらったこと。家族にしてあげたこと。家族に迷惑をかけたこと。

そのとき、自分はどんなふうに感じたのか?

うれしかったこと、おもしろかったこと、悔しかったこと、恥ずかしかったこと、悲しかったこと、腹が立ったこと、怖かったこと、つらかったこと――。

さまざまな感情が胸に去来して、心が揺れ動くかもしれません。

単純にうれしいとか悲しいといった感情では割り切れないこともあるでしょう。

まるで、ひとりでブレーンストーミングをするように、さまざまな感情や思考の嵐が心の中に吹き荒れるかもしれません。

でも、それによって、「本当は、あのとき自分は親にこうしてほしかった!」「本当は、自分はもっとこうしたかったんだ!」という抑圧した感情や欲求に気づくことがあります。

そうしたことをひとつひとつ言葉につづって解放していくことで、抑圧していた感情のダマがほぐれて、気持ちを整理しやすくなります。

ステップ1から3までの流れは、過去の自分を振り返って観察する心理療法のひとつ「内観療法」の手法を応用したものです。

自分自身の内側を観察する「内観」が深まるにつれて、つらい思い出も含めた過去のあらゆる体験を素直に受容できるようになります。

それによって、自己肯定感が高まり、生きる喜びが湧いてきます。

家族に対して恨めしい気持ちがあった人も、相手に感謝の気持ちが芽生えるようになり、自分や他者を否定するような「我執(がしゅう)」から解放されていくのです。

釈 文雄 日本大学大学院総合社会情報研究科教授、心療内科学会専門医

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しゃく ふみお / Fumio Shaku

旭川医科大学医学部医学科卒業。東京医科歯科大学(現・東京科学大学)大学院医歯学総合研究科博士課程修了。30年以上にわたって心療内科の臨床医としてのべ10万人以上の患者と向き合う。その経験から、近年、なかなか治らない「謎の不調」を抱える、働き盛りの世代と子育て世代の人たちが増加していることに着目。心身症に気づかず苦しんでいる人をひとりでも多く救いたいという一心から『わたしを「書いて」取り戻す 「謎の不調」から自分を救う本』を上梓。

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