こうした実感は、データとも重なる。公益社団法人全国学校図書館協議会による「学校読書調査概要」を見ると、中学生の不読者(1カ月間に読んだ本が0冊)の割合は、2016年の15.4%から2025年の24.2%へ拡大している。
また、文部科学省が2025年4月に実施した全国学力・学習状況調査では、「読書は好きですか」という質問に対し、「当てはまらない」「どちらかと言えば当てはまらない」と答えた児童生徒ほど、学力テストの正答率が低いという結果が出ている。杉山さんの実感は、決して個人の印象論ではない。
とくにこの数年で顕著になったのが、興味・関心の二極化だ。
「中学生もスマホを持つのが当たり前。知らないことがあったらすぐ“調べればいい”になってしまっているんですよね。自分から“知りたい”と思う力が、弱くなっている気がします」
この背景には、コロナ禍の影響もあると杉山さんは考える。
「部活も地域活動も止まって、そのまま外とのつながりが薄くなってしまった子も多いような気がします。ネットの世界に居場所を求める子もいます」
「静かにしない」図書室の役割
1年間に1度も図書室に来ない子がいる。この状況を憂う杉山さんは、図書室の装飾を季節ごとに変えるようにしている。七夕には短冊を書けるコーナーを設けるなど、本を読まなくても「なんとなく来ていい場所」にする工夫をしているのだそうだ。
「走り回る子がいたらさすがに注意しますが、うるさすぎなければおしゃべりOK。図書室は静かにしなければいけない場所ではなくて、ここに来たら誰かがいて話ができると思ってもらえたらいいなと」





















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