預貯金9割は危ない?「低年金」でも老後不安を消した"黄金の投資比率"の正体 定説「年齢=債券」を捨て、55歳から資産を"再点火"させる方法とは?

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子育てや住宅ローンを抱えながら、現役時代の30〜40年程度で、働かない期間30年分の資金をすべて貯めきるのは、多くの人にとって現実的ではありません。

そもそも、日本の公的年金制度は、定年から亡くなるまでが15年程度だった1960年代に設計されたものです。当時の「55歳リタイア、70歳没」というモデルなら、現役時代の貯蓄で逃げ切ることも可能だったでしょう。

しかし現代において、完全リタイアの期間を当時と同じ15年程度と定義し直すなら、男性の平均寿命(81.09歳)をベースにしても、66歳くらいまでは現役として働けるはずです。

実際に、65歳~69歳の男性の就業率はすでに60%を超え、女性も40%台に達しています。 

繰り下げ受給をせずに65歳から年金を受け取りつつ、無理のないペースで働き続ける。この就労によるキャッシュフローがあれば、低年金であっても生活のベースを維持できます。

また、働いて収入があるうちは、リーマンショックのような大きな市場変動があっても資産を取り崩さずに済みます。資産の取り崩し開始時期を後ろ倒しにできるなら、その分だけ運用のリスクを取る余裕が生まれ、リターンを追求できるのです。

2026年版シニアの「黄金の投資比率」はこれだ

資産運用の世界には、「年齢と同じ割合だけ安全資産(債券・預金)を持つべき」という有名なセオリーがあります。たとえば60歳の人なら、資産の6割を債券や預金といった守りの資産に、残りの4割を株式などのリスク資産に配分するという考え方です。

この考え方のベースには、資金の取り崩しが始まってから市場の暴落で資産を大きく減らしてしまうことを防ぐ、という意図があります。就労による収入がなくなってから資産が半分になれば、その後の生活設計は根底から崩れてしまいます。そのため、年齢を重ねるほど守りを固めるのが王道とされてきました。

しかし、就労収入がある55〜65歳の段階では、この定説をそのまま当てはめる必要はないと筆者は考えています。なぜなら、給与やパート収入で生活費がカバーできているうちは、たとえ相場が大きく下落しても資産を慌てて取り崩す必要がないからです。嵐が過ぎ去るのを待てるなら、リスク資産の比率を高く保つことは合理的な選択といえます。

もちろん、大きな値動きに精神的に耐えられないという人に無理を強いるつもりはありません。自分のリスク許容度に正直に向き合うことは、長期投資を続けるうえで何より大切なことです。

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