預貯金9割は危ない?「低年金」でも老後不安を消した"黄金の投資比率"の正体 定説「年齢=債券」を捨て、55歳から資産を"再点火"させる方法とは?

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長期的なマネープランを策定するときには、インフレ率を織り込むのがセオリーです。しかし、長かったデフレ時代には年1%のインフレさえ現実味が乏しかったことを、ファイナンシャルプランナーである筆者は記憶しています。

総務省の家計調査による65歳以上夫婦世帯の1カ月の生活費は、2020年の約23万円から、2024年には約26万円に増加しています。筆者は相談者の方の家計簿を診断することが多いのですが、最近では4人家族の月々の食費が10万円を超えることも珍しくなくなりました。

定期預金の金利が現在0.1〜0.2%程度にとどまっている中、毎年3%前後の値上がりが続けば、預貯金の価値は何もしなくても年々目減りしていきます。1000万円の預金が10年後には実質的な価値として750万円程度に縮んでしまうかもしれない、という深刻な状況なのです。

さらに、私たちの老後の生活を支える公的年金も、決して万全な柱とはいえません。2025年度の年金額は物価上昇に伴い増額改定されましたが、実態は「マクロ経済スライド」の発動により、物価や賃金の伸びを下回る抑制された改定にとどまっています。マクロ経済スライドとは、年金財政の持続可能性を確保するための仕組みです。

この状況で長い老後を年金と預貯金だけで乗り切ろうとすれば、インフレによって想定より早い時期に老後資金が枯渇しかねません。「預貯金=安全」ではなく、「資産を守るために投資をする」というマインドチェンジが必要です。

低年金をカバーできる「就労+投資+年金」戦略とは

ここで直面するのが、「そもそも老後資金はいくら必要なのか」という問題です。

人生100年時代といわれる今、60歳や65歳で完全にリタイアするとなれば、そこから30年以上の歳月が待っています。仮に毎月10万円の不足分を貯蓄から補うとすれば、30年で3600万円。物価上昇を考えれば、さらにそのハードルは上がります。

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