トヨタの次世代モビリティ「e-Palette」が直面する2つの課題。乗用車でも商用車でもない新たな概念は浸透するか?

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こうしたトヨタの動きは、国土交通省が26年1月22日に開催した「第1回 国土交通省自動運転社会実現本部」と連動したもの。

日本は今、技術論や法規制だけではなく、現実的な自動運転の必要性を問い直す時期に差し掛かっている。

e-Paletteは、決して“自動運転ありき”のモビリティではないが、自動運転の本格的な社会実装に向けたベンチマークになりうる存在だと思う。

次に、MR(ミックスド・リアリティ)を活用したシミュレーターを体感した。

MR(ミックスド・リアリティ)の活用法を紹介するスライド(筆者撮影)

専用ゴーグルを装着すると、目の前に実車サイズのe-Paletteが出現。車内に乗り込んだり、手を使って仮想物を移動させたりすることができる。

仮想と現実が融合するMR体験は、e-Paletteの活用アイデアを実現に向けて“見える化”するのに有効な手段だと感じた。

お台場エリアを走るe-Paletteに乗車

ここからはいったん、屋外に出てリアルな体験へ。お台場地域を走行しているe-Paletteに乗車した。

これは、次世代モビリティサービス「PALETTE RIDE」の名で、東京都との官民連携プログラムとして25年10月から実施しているもの。お台場プロムナード周辺は、施設やイベント会場が点在しており、手軽な移動手段が必要との要望に応えたものだ。

乗客として乗った「e-Palette」。窓の大きさが印象的だ(筆者撮影)

現在は4つのルートに5カ所の停留所を設けており、料金は無料。特徴は「ジャストインタイム」での運行だ。

一般的な定時定路線のダイヤ運行ではなく、イベント状況や混雑状況などの需要に応じて、運行する台数や走行ルートを適宜変更するほか、自動運転との組み合わせも検討する。

走行ルートには、歩行者や自転車などとの共通スペースがあり、e-Paletteの走行速度は最高で時速10kmに抑制。現在はルート周辺に誘導員を配備しているが、将来的にはe-Paletteと周辺インフラ設備との協調によって省人化を考慮する。

開始からすでに約3万人以上が利用。車いすやベビーカーでも乗降しやすいほか、窓が広いため車窓の景色が楽しめるといったポジティブな声がある。

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