スタートアップM&Aで世界トップを実現する経営とは 半導体再生ウェーハのRSテクノロジーズ社のM&Aを専門家が読み解く

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半導体 研究 ウエーハ
RSテクノロジーズ社は、半導体再生ウェーハ事業でいかにして世界トップを実現したのでしょうか(写真:metamorworks/PIXTA)
日本のスタートアップ界隈には、IPOを最終ゴールとしてしまい、そこで成長が止まってしまうという構図があるようだ。
この構造を打破するために何が必要か。M&Aを使って上場後の停滞から抜け出し、スケールアップを図る方法についてまとめた『スタートアップM&A 知られざる急成長の仕組み』がこのほど上梓された。
本書から、M&Aでスケールアップを実現したRSテクノロジーズ社の事例を抜粋・編集してお届けする。

ラサ工業との出会い

再生モデルのM&Aとは、スタートアップが買収者となり、大企業で非中核となった事業など、低成長の成熟した事業を買収して成長事業に転換するモデルだ。

ここでは、この再生モデルのM&Aで、半導体再生ウェーハ世界トップを実現した、RSテクノロジーズ社を取り上げよう。

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RSテクノロジーズの創業者である方永義氏は、自身がタイヤやPCの中古品の輸出を手掛けていたとき、インテルの使用済みシリコンウェーハの取引で、ウェーハを再生するラサ工業と出会った。

その後、2010年にラサ工業は再生シリコンウェーハ事業から撤退することになった。

当初、方氏は再生ウェーハの設備を譲り受けて、転売する計画だったという。そして、台湾の企業にこの設備の買い取りを持ちかけたところ、数十億円、さらにこの台湾企業の株式10%分をプラスするというオファーがあった。

方氏はこの再生ウェーハ事業には高い価値があることに気付き、事業として承継することにした。このとき生産設備が台湾企業に転売されていたら、日本から再生ウェーハの事業がひとつ消えていたことになる。

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