京大在学中にデビュー"60歳漫画家の原点"。「将来はエリートになると思っていた」が、学費のために執筆。『コンクリートの船』への思いも語る

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村上たかし
漫画家の村上たかしさんに、京大生時代のエピソードと作品に込める思いを聞いた(写真:村上たかしさん提供)
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漫画家の村上たかしさんが「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の『コンクリートの船』。第2次世界大戦下に鉄が尽きた日本がコンクリートで船を造った史実を基にした物語には、不安定な国際秩序を生きる現代人が学ぶべき“生き様”が描かれている。
京都大学在学中に漫画の世界に足を踏み入れた、異色の経歴を持つ村上さんに、この作品を世に出す意義と彼の漫画家人生を聞いた。

京大生時代はエリートサラリーマンになると思っていた

ーー1985年、京大在学中に漫画家デビューを果たしましたが、いつからプロを目指していたのですか。

漫画を描いたきっかけは、大学の学費と生活費のためでした。当時の漫画週刊誌の4コマ漫画投稿コーナーに賞金があって、空き時間に描いて投稿していたんです。

それを続けているうちに賞をいただき、出版社の方から声をかけていただいて、この道に入りました。大学に入る前は、漫画家になるなんて考えたこともありませんでした(笑)。

ーー周囲の学生とまったく異なる道を選ぶことに不安はありませんでしたか。

入学時はバブル期で、漠然と将来は大企業のエリートサラリーマンになると思っていました(笑)。ところが、ある時期から家庭の事情で経済的に困窮して、いろいろなバイトをしていたときに、漫画賞を受賞して得た賞金が、大学の半期の授業料と同じくらいだったんです。

半年に1回賞をもらえるように漫画を描こうと思っているうちに、専攻学よりもおもしろくなって、真剣に漫画を描き始めました。

生活の安定や将来がどうとかはあまり深く考えていなくて、日本人によくある不安遺伝子が僕にはないみたいです(笑)。

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