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「SaaS全滅」は本当か?それとも「AI業界のポジショントーク」か?

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  • 大野 隆司 経営コンサルタント、ジャパン・マネジメント・コンサルタンシー・グループ合同会社代表

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AIエージェントに代替されていくSaaSの役割。「SaaSの死」は現実となるのでしょうか(写真:1STart/PIXTA)
ローランド・ベルガー、KPMG FASなどでパートナーを務め、経営コンサルタントとして「40年の実績」を有し、「企業のDX支援」を多く手がけている大野隆司氏。
この連載では大野氏が自身の経験や大手・中小企業の現状を交えながらDXの効果が出ない理由、陥りやすい失敗、DXの将来性について語る。
今回は「SaaS全滅」について解説する。

現実味をもって語られ始めた「SaaSの死」

昨年末あたりから、IT業界や投資家の間で「SaaSの死」という言葉が急速に現実味をもって語られるようになりました。

発端は、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOによる発言(2024年末)だったと記憶していますが、2025年に入り「AIエージェント」という言葉が定着したことで、その空気感は一気に広がりました。

特に決定的だったのは、2026年1月以降のSaaS大手ベンダーを中心とした株価の軟調と、2月第1週の株価急落です。

背景には、米Anthropic(アンソロピック)社がリリースしたAIエージェント「Claude Cowork」に、法務・財務・マーケティング・営業などの専門業務を自動化する「プラグイン」が追加されたことのインパクトがあったとされています。これが「これまでSaaSが提供してきたシステム機能をAIが代替する」という具体的なイメージとして市場に受け止められた、というわけです。

しかし、「SaaSの死」は本当に現実的なものでしょうか。「AI業界やそこへ傾注している投資家のポジショントークではないのか」という疑問の声もあります。

そこで今回は、この「SaaSの死」について整理してみたいと思います。

次ページが続きます:
【なぜ「死」とまで言われるのか】

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