採用プロセスにおける「ムダ」は、TTHの各工程に潜んでいます。
「年間1.7万時間」のムダを削減したプロジェクト
グーグルの採用戦略チームでは、そのTTHの工程を細かく分解し、どこかに遅延の原因がないかを洗い出していました。その分解された工程の一例は、次のとおりです。
● 1回あたりの面接に要する時間
● 面接官をアサインするのに要する時間
● 候補者と面接官との日程調整に要する時間
● 面接の実施回数
● 合否判定に要する時間
● 判定後に候補者が内定受諾をするまでの期間
このように、採用プロセス一つひとつを細かい要素に分解していくと、どこかに長期化を招いている原因が見つかるものです。データを見ながら「ここからここの工程は平均何日かかっているのか」「もっと短縮できないのか」といった議論が、採用戦略チーム内では常に交わされていました。
私自身も、採用戦略チーム在籍時に、採用プロセスにおける効率を改善するプロジェクトを主導した経験があります。
ソフトウェアエンジニアの面接の際、候補者にはさまざまな課題を出してコーディングの能力判定を行います。その際、かつては面接官が座っている前で、候補者がホワイトボードにコードを書き込む形式で実施していました。
そのホワイトボードに手書きされたコードを、面接終了後、面接官が採用委員会(※第2回参照)に報告するためにパソコンにインタビューメモとして打ち込むのですが、その作業は1回の面接につき10分の時間を要していました。グーグルの規模感だと年間で10万回以上はこの試験を実施するので、年間に換算すると約1.7万時間もの膨大な時間を要していることになります。
私がマネジャーを務めたプロジェクトでは、コーディング試験用のアプリを開発し、そのアプリを搭載したクロームブックを面接室に設置していく、という施策を実行しました。コードがデータとして残り、面接アプリを通じて自動的に採用管理システムに保存されるので、面接官がいちいちタイピングする必要はなくなります。




















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