突然の解雇で職探し「バイトから居酒屋開業」の裏で約7年間「介護を両立」、ドムドム社長が踏ん張り続けた日々
これはあくまで私の性格や考え方に合ったやり方で、他の方にお勧めできるものではないかもしれません。私の場合は、「仕事は全力、介護はほどほど」となると、介護に全力を尽くせないことに引け目を感じながら仕事をする結果になったでしょう。
どちらかを手放したほうが体は楽になりますが、心は苦しくなってしまう……。その精神状態では、仕事に全力で臨めないと思ったのです。
介護をめぐる問題の難しさは、ヘルパーさんや施設利用の有無、費用、仕事との兼ね合いだけでなく、介護する側とされる側の気持ちが絡むことだと思います。相手を大切に思うほど、「外に任せるのは手抜きではないか」という気持ちになりがちです。
しかし、相手の立場に立てば、プロに任せた方が快適で安心できるという見方もできます。
数年前にも、同居していた母を施設に預けるかどうかの問題に直面しました。高齢の母は年々体力が落ち、自分で歩行や排泄ができなくなっていました。
私は毎朝、母の排泄介助をしてから出社し、昼間は叔母に頼み、夜はまた私が介護する生活を送っていました。会食は早めに切り上げ、出張もできるだけ日帰りに。そして無理がたたって、今度は私が胃炎になってしまったのです。
それでも「ここまでやったんだから、最期まで看取りたい」という意地のような気持ちで続けていました。あるとき、見るに見かねた兄妹たちが「もういいじゃないか、よく頑張ったよ」と制してくれて、母は近所のケアサービス付きマンションに入居することになりました。
母の場合、老化という自然現象による体の変化だったので、本人も仕方ないと受け入れ、精神状態が落ち着いていました。病気で突然体の自由を奪われた夫とは、その点が大きく異なります。母なら施設に預けてもスタッフの方々の手を焼かせることはないだろう。そう思うことができたからこそ、私は母を施設に預ける決断ができたのです。
介護とストレス
介護を理由に、仕事を辞める「介護離職」が増えていると聞きます。人それぞれ事情が異なるので、これが正解という答えはありません。ただ、私の経験から言えることは、介護保険で受けられるサービスの積極的な利用をおすすめしたい、ということです。
どの市町村にも介護相談窓口があるので、まずは相談に行って、利用できるサービスを確認してみたらいかがでしょうか。介護を機に仕事を辞めたいと考えているなら別ですが、そうでないなら、時短勤務などの会社の制度も利用すれば、仕事を続けられる可能性がでてくるかもしれません。
子育てと同じように、自分一人でなんとかしようと思わないことが大切です。無理をすれば必ずどこかに歪みが生じ、それが介護される側に負担をかけてしまうこともあります。そうならないために、介護する側がストレスを発散する場や機会を持つことがとても大切なのだと感じました。




















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