ドムドム社長「39歳で初めての就職先」は"ギャルの聖地"。議員の夫を支える主婦、人生の岐路で飛び込んだ新しい世界

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そして、落選したことをとても恥ずかしく感じました。後援者の方々に会うと、申し訳ない気持ちでいたたまれなくなり、引きこもりたくなったほどでした。

そう思いながらも、向き合わなければいけない問題がありました。収入が途絶え、これからの生活をどうするか。

夫は学生時代から政治の世界に身をおき、18年間この世界しか知らない人です。落選したからとすぐに一般企業で働くことは望まないだろう。そう感じた私は、次の都議会議員選挙へのチャレンジを決めた夫を支えるため、自分が働いて家計を支える道を選びました。

しかし、さらなる不運が重なります。ある日、帰宅した夫が、リビングで真っ青な顔で胸の痛みと吐き気を訴えたかと思いきや、心筋梗塞で倒れてしまったのです。

すぐに救急車を呼んで一命を取り留めたものの、親族を呼ぶほどの危篤状態に陥り、その後も絶対安静の入院生活を余儀なくされました。

生きるためには「やるしかない」の一択

39歳で、私は初めて外に働きに出ることになりました。特別な資格やスキルは何も持っていません。そのため、最初に頭に浮かんだのは、家業を手伝うという道でした。

私の実家は、祖父母の代から続く煎餅店と不動産業、損害保険の代理店を営んできました。煎餅店はすでに畳んでいましたが、不動産や保険の資格を取れば、きっと役に立てるだろうと考えたのです。

そんなとき、小学校からの友人から思わぬ声かけをいただきました。

「母が経営している渋谷109のアパレルショップで働かない?」

夫の落選というつらい経験を抱えたまま地元で過ごすよりも、まったく新しい世界に飛び込んでみたい。そんな大胆な気持ちが湧き上がってきました。

学生時代を過ごした思い出の場所、渋谷。その中心にある109で、キラキラした女の子たちが働くアパレルショップ。直感で「楽しそう!」と心が躍ったのでした。

39歳で初めての就職先が、「ギャルの聖地」と呼ばれる渋谷109のアパレルショップだった――。そう聞くと、多くの方が「相当大変だっただろう」と想像されるかもしれません。

特別なキャリアも、若さも持ち合わせていない私の前に突如、「キャリアの壁」と「年齢の壁」という巨大な2つの壁が立ちはだかるのですから。

勤め先は6階のセレクトショップ「MANA」。10坪ほどの小さな店舗でした。

「MANA」店舗の様子
筆者が働いていたアパレルショップ(写真:筆者提供)
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