無痛MRIやエコーの有用性は?【乳がん検診】専門家が語る"真実"――マンモグラフィのエビデンスと後悔しない検診の受け方を徹底解説

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等潤病院診療放射線技師の畔上千恵氏(左下)と松島孝昌氏(写真:筆者提供)

無痛MRIは、上の写真のようにうつ伏せになって、乳房を下向きにして撮影する。マンモグラフィは服を脱がなければならないが、無痛MRIは検査着やTシャツを着たまま受けられるので、人目を気にする必要がない。

乳房を圧迫しないので、授乳中や乳房手術をした人や、インプラントやジェルなどの挿入物を入れている人も受けることができる。

同病院を運営する社会医療法人慈生会の伊藤雅史理事長は、「“マンモグラフィは痛いので嫌だ”と、乳がん検診を受けない人の受け皿を作る意味もあった。ただ、なによりマンモグラフィの読影は難しく、属人的な側面がある。 無痛MRIの画像は客観性があり、判別もしやすい」と話す。

「最新」の検査を受けるべきか

このような無痛MRIのほか、最近はAI(人工知能)を活用した新しい検診手法も登場している。

これらの動きについて細野氏は、「死亡率減少効果などのエビデンスがないために、集団のがんのリスクを下げる“対策型”の検診手法としては推奨できないが、個人のがんのリスクを下げる“任意型(人間ドックなど)”の検診手法としては完全に否定はできない」と指摘する。

その反面で、新しい検診手法は感度が高いため、偽陽性(実際は病気でもないのに、検査で陽性と判定されること)も多い。不必要な再検査をする事態にもなることに留意が必要だという。

国立がん研究センターがん対策研究所・検診研究部の細野覚代室長(写真:筆者提供)

検診には病気を発見するメリットと、不必要な検査をすることになったり、がんになったのではないかといった不安で精神的に追い込まれたりするデメリットのバランスを見極めることが大事だ。

改めて細野氏は、「不確かな情報に左右されず、シェアード・ディシジョン・メイキング(Shared Decision Making)という考え方にあるように、医師などの専門家の意見を聞いて、自身に最適な検診手法を考えてほしい」と助言する。

君塚 靖 えむでぶ倶楽部ニュース編集部 記者

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きみづか やすし / Yasushi Kimiduka

証券・金融畑の記者を経験した後、医療系記者に転身。2018年1月にメディカル・データ・ビジョンに入社。同社情報誌「えむでぶ倶楽部ニュース」編集部で医療・健康情報のデジタル化と位置付けられる、人が一生涯の健康・医療情報を自ら管理できるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)についてや、コロナ禍で非接触型医療の新たな形として注目されるオンライン診療などについて執筆している。同社の医療情報サイト「めでぃログ」ポータル(https://portal.medilog.jp/)向けにも記事を執筆している。

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