ラーメン店を「バイトテロ」で閉店に追い込んだ大学生4年生が"特定祭り"で炎上、内定取り消しで土下座の末路 『子供部屋同盟』4章①

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芥川賞作家✕東洋経済オンラインの「異色コラボ」連載小説!
「子供部屋おじさん」が、あなたの復讐、請け負います。
パワハラ、詐欺、痴漢冤罪(えんざい)、書店万引き――。裁かれぬ現代社会の悪を、人知れず断罪する者たちがいた。ダークウェブに潜む謎の復讐代行組織「子供部屋同盟」。
社会から疎外された「子供部屋おじさん」たちが、その特異なスキルを武器に、歪んだ正義を執行する。
芥川賞作家・高橋弘希が放つ痛快無比の世直しエンタメ『子供部屋同盟』より、第4章を4日に分けて毎日お届けします(今回は1日目)。

「子供部屋同盟」にたどり着いた村上絢香

村上絢香(あやか)は、工藤と、富田と、佐伯のことを許せなかった。

子供部屋同盟
『子供部屋同盟』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

あの三人によって、わたしたち夫婦の人生は狂わされたのだ。

たった一晩にして、何年もかけて築き上げてきたものを失ったのだ。

その夜、絢香はある人物からの助言を頼りに、ある裏探偵サイトをダークウェブで探していた。

でもダークウェブは外国語サイトばかりで、日本語の検索サイトにすら辿り着けない。パソコンの前で長時間格闘するも、結局、裏探偵サイトは見つけられなかった。代わりに見つかったのは、レトロゲームのような作りの、奇妙な日本語サイトだった。

子供部屋同盟

そのサイトへ入ると、絢香にはL41番というユーザーネームが与えられた。通信部と記されたリンクをクリックすると、チャット画面が開く。

──ハロー、ハウロウ、こちらジョン・万次郎。あなたの恨み、晴らさでおくべきか。成敗レベルは五段階、悪戯レベルからタヒレベルまで、幅広く受けつけてございまする。

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