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ライフ #獣医病理医からみた「動物の話」

マイクロブタの体に起こっていた"残酷な変化"の犯人――「こんなはずじゃ…」は飼い主の言い訳。ブームの裏で起こる問題を獣医病理医が指摘

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  • 中村 進一 獣医師、獣医病理学専門家
  • 大谷 智通 サイエンスライター、書籍編集者

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安易な気持ちで飼ってはいけないのです(写真:初心者太郎/PIXTA)
飼っている動物が病気になったら、動物病院に連れていきますよね。動物病院には外科、内科、眼科など、さまざまな専門領域の獣医師がいますが、獣医病理医という獣医師がいることを知っていますか?
この記事では、獣医病理医の中村進一氏がこれまでさまざまな動物の病気や死と向き合ってきた中で、印象的だったエピソードをご紹介します。

ブタの遺体に起こっていたこと

解剖台に横たえた「ブタ」は、肋(あばら)が大きく浮いていて、全体が骨ばっていました。

一見して筋肉が少なく、貧血も起こしており、長いこと満足に餌を食べていなかったのだろうと想像できます。皮ふにはハリがなく、脱水していることが見て取れます。解剖してみると、案の定、皮下や体内に通常ならあるはずの脂肪がほとんど見当たりません。胃には潰瘍ができ、出血を起こしていました。

一通りの病理検査を終えての結論は、「十分な餌を食べられなかったことによる衰弱死」です。

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【ミニブタ、マイクロブタのルーツ】

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