Bさん:SDGsがムダだったとはいいません。国連が提唱して政府が動き、そこにコーポレート・ガバナンス・コードの流れもあり、企業の事業計画・経営計画のなかに、環境や働き方、社会との関わり方が入ってくることの原動力になったと思います。
逆に事業計画にいろいろな考えをビルドインしたのでSDGsを意識する必要が少なくなったとも解釈できるかもしれません。俯瞰して見ると大きな貢献はあったように思います。
ただし環境に関しては、EV普及やCO2排出量削減がいい例ですが、「(メドが立たなくても)できる。単純に頑張ります!」と宣言する例が目立つようになりました。それが称賛された時代があったのは反省すべき点だと思いますし、今はまさにその揺り戻しが来ている気がします。
――当初はSDGsの課題解決がビジネスチャンスになると言われていましたが、今は現実的ではない?
Aさん:SDGsが掲げている目標自体が企業が事業活動で取り組める社会課題だったりもするので、そうした企業には機会があると思います。
Cさん:現実的かどうかを考えると、一般的には難しいでしょう。ただ、SDGs自体で稼げるわけではなく、そのコンセプトを事業に組み込むことでビジネスチャンスが生まれることがあります。そこを取り違えてはいけないと思います。
Dさん:その通りです。世の中の課題解決をしながら自社も成長することで利益を得る形が望ましいと考えています。うまく行えば、大きなビジネスチャンスとなるはずです。
――企業として、SDGsの目標に幅広くコミットする取り組みは今後もできるのでしょうか。
Bさん:例えば、「目標12:つくる責任、つかう責任」は、ほとんどの企業に当てはまりますが、それ以外では該当するところもあれば、そうでないところもあります。今やっていることを何でも当てはめ、「あれこれやってます」と見せるだけでは何も得られません。 その中から何に注力するかを絞り込むべきです。
また、SDGsが採択されてから10年経ちますが、その内容に変化はありません。計画期間内であっても環境変化に合わせて新たな視点を示して新たな行動を促す刺激にすべきと思います。
市場原理で失敗する分野は政府の役目
Fさん:「目標6:安全な水とトイレを世界中に」であれば、関連する事業を展開する企業でないと対応できません。SDGsはグローバルな課題をまとめたものなので、「解決に伴いお金になる」という考えは正しいかもしれません。しかし、市場に任せても、解決が難しい課題もあります。
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