「判断ミス」はなぜ起こる?原因の1つは《情報の取り方》にあった――脳の専門医が教える「失敗をなくす考え方のコツ」

正しい情報形成を行うことで、判断ミスを防ぐ方法を探っていきます(写真:metamorworks/PIXTA)
私たちは毎日たくさんの判断をしています。その中で、「ああしておけばよかった」とか「失敗したな」という「判断ミス」の経験は誰でもあるでしょう。ちょっとした判断のミスはつきものですが、そのミスが大事な仕事の案件の場合は、取り返しのつかない事態となることもあります。
判断が速くて正確な人と、判断ミスが多い人は何が違うのか? 人間の判断を司る「脳」の専門医である加藤俊徳氏の新刊『仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣』をもとに、3回にわたりお伝えしていきます。
偏った情報によって判断している
ふだん同じような情報ソースに当たり、同じような情報を得ていたとしても、人によって不思議なほど考え方や行動に違いが出てきます。これは同じソースに当たったとしても、どんな情報をどうピックアップするかは、個々人によって違いがあるからです。
情報の取捨選択には、個人の趣味嗜好や思考の傾向などが関わっています。すると、ある種の偏りがどうしても生まれます。偏った情報によって判断を下すので、判断の結果はさらに大きく変わってくるでしょう。
収集した情報をどう取捨選択し、どう組み合わせて判断するか。さらにそこからどういう行動につなげるか。
情報の選択から判断、行動までの一連の思考の流れが「情報形成力」であると私は定義づけたいと思います。そして、この形成力は人によって大きな差があるのです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら