【12年ほど前まで生産が続けられていた名車ワーゲンバス】ブラジルで作り続けられていたフォルクスワーゲン「トランスポーター」の詳細に迫る

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T2コンビ・ラストエディションの運転席まわり
T2コンビ・ラストエディションの運転席まわり(筆者撮影)

なお、今回展示された車両は、全1200台中で147番目に生産されたものだ。ダッシュボードにあるシリアル番号プレートがそれを示している。また、外装は、ホワイトとライトブルーの2トーン仕様。ボディ後部サイドには、ブラジルで初代が生産されてから56年間を意味する「56 KOMBI LAST EDITION」のステッカーも装備し、特別感を演出する。ちなみにフロントグリルなどは、本家ドイツ生産の空冷タイプ2とやや違う点もあるが、基本的な車体構成はほぼ同じ。まさに、1970年代から現代にタイプスリップしたようなレトロ感満点の雰囲気が漂う。

一方、内装は、外装色とマッチングさせたホワイトとライトブルーの色調を採用。前席、2列目、3列目のすべてのシートが3人がけタイプで、乗車定員は9名。エアコンやパワーステアリングも国内に輸入したインポーターが装着したようで、快適な空調はもちろん、細い路地での切り返しなども楽。全体的にレトロな外観ながら、各部の装備が充実していることで、きわめて普通のクルマとして運転できる仕様となっているという。

現在の販売価格は780万円

2列目シート
2列目シート(筆者撮影)

なお、走行距離はわずか1360km。生産は2013年で終了だったが、登録年は2014年で、価格(税込み)はこれも先に述べたとおり780万円に設定されている。

展示したヴィンテージ宮田自動車の担当者によれば、「外装はもちろん、内装も販売されたときのまま。とくにレストアをしなくても状態は良好で、1200台限定生産という世界的にレアなモデルであることもあり、比較的高価になっている」という。しかも、この車両、イベントが開始された直後に某愛好家の目にとまり、即座に商談となったという。たしかに日本でも一定の人気を誇るワーゲンバスの最終仕様車だけに、好きな人にはたまらないほどの価値があるのだろう。

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