135カ国を旅したトラベルジャーナリストが万博へ行ってみた《交通編》。東京→大阪→会場は「相乗り」を駆使して「安く・効率よく」

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金額とは別の面でおすすめしたい高速バスが、JAMJAMライナーだ。このバスは東京駅鍛冶橋駐車場を23時に出て、万博会場へは東京からの夜行バスのなかでは最も早い7時40分に到着する。

この時刻であれば、多くの人が利用する桜島駅発のシャトルバスの第第1便もまだ到着しておらず、西ゲートで比較的前の方を確保することができる。なお、6月の平日出発でも5500円、7月の平日で8500円からだが、3列独立シートである。

夜行バスで直接万博会場にたどり着くのはスムーズだが、課題は荷物預けである。スーツケースやキャリーケースなどキャスター付きの荷物は会場内への持ち込みが禁止されており、どうしても預けたい場合は1万円という高額が請求される。

ヤマト
荷物は西ゲート近くのヤマト運輸で預けて身軽に *画像の一部を加工しています(写真:筆者撮影)

荷物は会場内に持ち込める60cm×90cm×40cm以内のザックなどにまとめるといい。会場内にはコインロッカーもあるが1500円もするので、当日朝9時から21時までSサイズ700円で預けられるヤマト運輸の手荷物一時預かりサービスがおすすめだ。このサービスは荷物の出し入れが自由なのもありがたい。

相乗りサービスで東京ー大阪が5時間5000円

と、ここまで書いておいて、筆者は今回高速バスを選択しなかった。万博会場で早朝から深夜まで1日歩き倒すのに前日に夜行バスでは体力が持たないと判断したからである。

その代わりに利用したのが長距離ライドシェアサービス「notteco(のってこ!)」である。これは自家用車のドライバーが同乗者を募り、一定の金額を支払った同乗者が目的地まで便乗させてもらうというものだ。

ライドシェアは、欧州などでは古くから利用されてきたが、それをインターネット上のサービスとして始められるようになったのは2000年代半ばのこと。フランスでは2006年に「BlaBlaCar」が設立され、その翌年の2007年には「notteco」が日本でサービスが開始した。

知らない人の車に乗ることを不安視する人もいるかもしれないが、民泊のAirbnbのようにドライバーには評価がつけられる。過去の同乗者の評価を参考にすることである程度ドライバーの個性を推察することは可能だ。

今回筆者が利用したのは、蘭さんという50歳の男性ドライバー。筆者の予約時点で過去の利用者471人中469人が5段階評価のうち最高である「非常に素晴らしい」を選んでおり、トラブルなどはまずないと判断した。

金額は1人5000円。東京と大阪は4500円程度で乗せる人が多いなか、わずかに髙い。だが車種はメルセデス・ベンツGLC220d 。新車なら800万円はくだらない。快適性を考慮すればむしろ割安といえるだろう。

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