新規の半分が20代の「Olive」と20代の3人に1人が保有の「楽天カード」、2つの金融サービスが若者に刺さった当然の理由
伊藤氏が指摘するのが、「20代の人にとってOliveは、メガバンクでありネットバンクでもあるという受けとめられ方をしている」という点だ。メガバンクは、店舗があってその数も多くて便利、最初の銀行口座は家の近くにある、親が使っている、名前を知っているなどの理由で、メガバンクを選ぶ割合が高いのだという。
ただ、これには地域差もあって、三井住友銀行は東京と大阪に多いので、地方ではOliveをネットバンクとして捉えている人も多いようだ。キャッシュレス化が進み、地方では現金派は地方銀行、キャッシュレス派はネットバンクという具合に二極化が進んでいる。
こうした中で、「銀行ATMをあまり利用しない層がOliveを選んでくれているのだと思う」と伊藤氏は語る。現金が必要になった場合は、コンビニATM手数料が1回無料となるOliveの特典が利用できるので、不便さはないのだろう。
一般的には、最初の銀行口座はメガバンクで開設する人が多い。30代以上の世代はすでに利用していることもあって、メガバンクに加入する人数は少ない。そのため、相対的に新規加入者に占める20代の割合が高くなる。
ただ、Oliveにはメガバンクとネットバンクの両方の面がある。その結果、「30代以上の世代にも響き、20代はこれまで以上に新規口座開設者を獲得できている」と伊藤氏は分析する。
楽天カードが若者に刺さる3つの理由
一方、楽天カードは発行枚数が2025年3月末時点で3221万枚。クレジットカードでのショッピング取扱高は国内首位(2023年度の国内自社発行ベース)で、2024年度の取扱高は24兆円にも及ぶ。年代別の割合は非公表だが、楽天カードの算定によると、20代の3人に1人が持っている割合になるという(20代の有効会員数と国内の20代人口から算出)。
「国内のキャッシュレス決済比率が増え、お客様にとってクレジットカードがより身近な決済手段になっている。使いやすく貯めやすい楽天ポイントを中心に、楽天グループの各サービスと連携したサービス提供が、楽天カードの強みだと考えている」(楽天カード広報部の担当者)
20代の利用者に感じてもらっている魅力として担当者は、①年会費が永年無料で100円につき1ポイントが貯まる(基本カードの場合)、②楽天カードアプリで支払い金額や利用明細の確認などができる、③推し活や推し色などのニーズにも応える豊富なデザインラインナップを挙げる。
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