「実績はあるのになぜ採用されない?」、 転職で"失敗し続ける"40代マネジャー3つの特徴。40代転職を成功させるヒントとは

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転職や求職活動には、営業やマーケティングの考え方が絶対に不可欠だ。私はそう考えている。

転職先を「顧客」ととらえ、顧客視点で活動するといい。そうしないと正しく評価されないばかりか、マーケットバリュー(市場価値)が低い人とみなされるだろう。どんなに素晴らしい商品であっても、その商品を欲しがる人に、的確な提案をしなければ受け入れられない。

そういう意味では、学生のほうがよほど意識が高い。自己分析のみならず企業研究も徹底し、相手企業のニーズに合わせて自己PRをする。

なのに40代のマネジャーが、この基本を忘れて採用面接に臨んだらどうなるか? 採用担当は、「話にならない」と一蹴するだろう。

営業・マーケティングの世界には「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という考え方がある。プロダクトアウトとは、自社の商品やサービスありきで売り込む手法だ。いっぽうマーケットインは、顧客のニーズや課題を理解し、それに合わせて提案する手法である。

たとえば印刷会社出身の営業部長がいた。面接で延々と語ったのは、

「私は20年間、印刷営業をやってきました。大手企業を100社担当し、売上を3倍にしました」

という自分の実績だけ。

肝心の「その経験を活かして貴社で何ができるか。どんな課題を解決できる可能性があるか」は一言も語らなかった。これでは完全にプロダクトアウト思考である。

視座が低いと「自分のことしか」話せない

問題の本質は「視座」にある。視座とは、物事を見る視点の位置のことだ。視座が高いと、物事を客観的に見たり、多角的な視点で捉えることができる。

40代の人材で、採用に値するかどうかを見極めるのは意外と簡単だ。時間給で雇うのであればともかく、そうでなければそれなりの「視座」が求められる。

ある製造業の生産管理部長は、大手メーカーで25年のキャリアがあった。しかし面接では、「私はこれだけの実績があるので、いろいろ言ってください。頑張ります」と発言。視座が低く、自分の業務にしかフォーカスしていないように思われた。

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